日本酒「久保田」のファンが選ぶ! 「にいがた酒の陣2023」で美味しかった日本酒
3月11日・12日に新潟市の朱鷺メッセで開催された「にいがた酒の陣2023」。コロナ禍を経て4年ぶりに帰ってきたビッグイベントに、日本酒「久保田」のファンも参加しました。県内の80の酒蔵が自信を持って酒の陣に送り出した日本酒の数は、なんと400種以上。その中から久保田ファンが飲んだ日本酒の感想をハイライトでお伝えします。
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日本酒に興味があるけれど、どんなものから飲んでみればいいか分からなくて困っている人はたくさんいます。本記事ではそんな日本酒初心者の方へ向けて、おすすめの日本酒のタイプの解説や、そのタイプに当てはまる日本酒を厳選して紹介します。
目次
2023年を迎え、早くも1か月が過ぎようとしています。今年こそは興味のあった日本酒に挑戦したい! と考えつつ、まだ挑戦できていない人もいるのではないでしょうか。種類が豊富な日本酒の中からどれを選んだらいいのか、目を皿のようにして探している人もいるかもしれません。
そこで今回は、日本酒初心者ならとりあえずこんなものを飲んでみてほしい! という初心者におすすめの日本酒のタイプを解説します。
さらに、そのタイプに当てはまるおすすめの日本酒も一緒にご紹介します。
ここからは、日本酒初心者におすすめの日本酒のタイプを紹介します。
そのタイプに当てはまるかどうかは、日本酒のボトルに貼ってあるラベルを見れば分かるようになっています。まずは気構えずにボトルを手に取ってみましょう。
日本酒は、米・米麹・水を原料として発酵させて、こしたものです。そして原料の米に大きく関わる用語として「精米歩合(せいまいぶあい)」というものがあります。この精米歩合が変わると、日本酒の味わいが変わります。
もう少し具体的に説明すると、精米歩合とは、玄米を外側から削り、残った割合を%で示したものです。例えば、精米歩合が60%の日本酒なら、玄米を表面から40%削り取った状態の米を使って造られた日本酒です。
では、どのように日本酒の味わいが変わるかと言うと、精米歩合の数値が小さいほど「すっきりときれいな味わいの日本酒」に仕上がり、数値が大きいほど「米のうま味のある芳醇な味わいの日本酒」になります。
日本酒初心者の方は、精米歩合の数値が低くすっきりとした味わいで、かつ醸造アルコールを添加していないため米本来のコクを楽しめる「純米吟醸酒」(精米歩合60%以下)や「純米大吟醸酒」(精米歩合50%以下)を選ぶのがおすすめです。
精米歩合の数値や、純米吟醸酒あるいは純米大吟醸酒に該当するかどうかは、ボトルのラベルにはっきり記載があります。たとえ日本酒初心者であっても、ラベルを見さえすれば簡単に判断できるのでご安心ください。
日本酒のアルコール度数の平均値は15度前後。醸造が終わった段階でのアルコール度数はおよそ20度ですが、水を足して飲みやすい度数に調整しています。水を加えずに製品にしたものは「原酒」と呼ばれ、アルコール度数は18度前後、中には20度を超えるものもあり、お酒本来の味と香りがダイレクトに楽しめます。
日本酒初心者の方は、アルコール度数が15度以下のものを選ぶのがおすすめです。
アルコール度数も、日本酒のボトルに貼り付けられているラベルから確認することができます。
精米歩合の数値が低く、アルコール度数が15度以下の日本酒が見つけられたら、ついでに「日本酒度」もチェックしちゃいましょう。
「日本酒度」とは日本酒の比重を表した数値で、甘口、辛口を判断する目安の1つ。+4.0や-1.5などの数値で表現されます。プラスになるほど糖分が少なく辛口、マイナスになるほど糖分が多く甘口ということになります。
ただし、日本酒の甘辛さはアルコール度数や酸度とのバランスによっても変わるため、日本酒度はあくまで目安程度。ですが、日本酒の甘口、辛口ってこういうことなんだ! という雰囲気や、自分の好みの傾向を掴むヒントになるはずです。
日本酒度は、精米歩合やアルコール度数のようにボトルに貼ってあるラベルに書かれていないことも。ですが、その日本酒を造っている酒蔵の公式Webサイトに記載されている場合もあります。気になる日本酒を見つけたら確認してみましょう。
ここでは酒どころ新潟の日本酒から、日本酒初心者におすすめのものを5つご紹介します。
新潟県には数多くの有名銘柄があり、日本酒生産量も全国トップクラス。味わいも、新潟県の美味しいお米と清冽な水に由来する、日本酒を代表するにふさわしいきれいですっきりとした仕上がりです。つまり新潟県の日本酒は、名実ともに日本酒の世界で避けては通れない存在と言えるでしょう。
最近ではそんなすっきりとした味わいを基本としつつも、多種多様なテイストで飲み手を楽しませています。今回も甘口から辛口までバランスよく紹介しますので、きっと好みの1本が見つかるはず。
さらに、紹介する日本酒は次のポイントを全て押さえているものを厳選しています。
・「純米吟醸酒」か「純米大吟醸酒」
・アルコール度数が15度以下
・初心者が挑戦しやすい300mlという小さめの容量が、1,000円以下で買える
※こちらの記事内で紹介した商品価格などの情報は2023年1月27日現在のものです。
今代司酒造は、1767(明和4)年創業の新潟市の酒蔵です。
新潟市内のエリアの一つである古町(ふるまち)はかつて「日本三大花街」に数えられ、その当時の甘い世界を日本酒で現代に表現したのが「花柳界 甘口 純米吟醸」です。極めて甘く、しかし純米吟醸酒らしいすっきりとした飲み口で、日本酒を飲み慣れない人や若い人にも人気の1本です。
・精米歩合:60%
・アルコール度数:11度
・日本酒度:-15.0(甘口)
花柳界 甘口 純米吟醸
300ml 825円(税込)
朝日酒造は、1830(天保元)年創業の長岡市の酒蔵です。創業時の屋号を冠し、1985年に誕生した「久保田」は、"淡麗辛口”という日本酒の新たな方向性を確立しました。
「普段日本酒は飲まないけど飲みやすい」という声が寄せられている「久保田 純米大吟醸」は、甘味と上質で華やかな香り、久保田らしいキレの良さが融合し、一口飲めば口の中で美味しさが広がります。乾杯酒として、また、フルーツやスイーツなどのデザートとも美味しく楽しめます。
・精米歩合:50%
・アルコール度数:15度
・日本酒度:±0(普通)
久保田 純米大吟醸
300ml 894円(税込)
1819(文政2)年に創業した宮尾酒造。新潟県村上市の酒蔵で醸される銘柄「〆張鶴」の味わいは、淡麗旨口と表現されます。
そんな〆張鶴の中でも人気なのが純米吟醸酒「〆張鶴 純」。原料に米・米麹・水のみを使う純米酒らしいまろやかな味わい、品のよい香り、後味のすっきりとしたところが特徴です。飽きずに楽しめる口当たりとなっています。
・精米歩合:50%
・アルコール度数:15度
・日本酒度:+2.0(やや辛口)
〆張鶴 純
300ml 790円(税込)
「久保田」を造る朝日酒造のもう一つの代表銘柄が「朝日山」。そのシリーズの中の一つ「朝日山 純米吟醸」は、香りは透き通って穏やか、口に含むとさわやかなうま味と甘味があり、新潟の日本酒らしい味わいを堪能できるお酒です。日本酒の味わいとしてイメージされる喉がかっと熱くなるような風味はなく、日本酒初心者の人も安心して楽しめます。
・精米歩合:55%
・アルコール度数:15度
・日本酒度:+2.0(やや辛口~辛口)
朝日山 純米吟醸
300ml 653円(税込)
白瀧酒造は、1855年に世界有数の豪雪地帯として知られる魚沼地方で生まれました。その酒造りの源となっているのは豊かな雪解け水です。
やわらかくて飲みやすく、上品な甘味と気品のある香りが楽しめる日本酒を造っており、定番の「上善如水 純米吟醸」も水のごとく癖のない口当たりとどこまでも澄み切った味わいが特徴です。日本酒に馴染みがない人でも受け入れやすいでしょう。
・精米歩合:55%
・アルコール度数:14度以上15度未満
・日本酒度:+4.0(やや辛口)
上善如水 純米吟醸
300ml 726円/300ml(PET) 726円(税込)
日本酒は種類が豊富で、日本酒に興味を持ってもどれから飲めばいいか悩んでしまいがち。そんな時は本記事を参考に、日本酒初心者の方でも飲みやすいものから探して飲んでみてください。あなたに飲んでもらうのを待ちわびている日本酒が、この世界には絶対にありますよ。