20代の日本酒リアルボイス――忙しい日常にこそ日本酒を。いつもにプラスするだけで、食事にも時間にもじっくり向き合えた話
20代に久保田の日本酒を飲んでもらい、正直な感想や意見をもらう「20代の日本酒リアルボイス」。今回はフリーライターのおのまりさんに、2種類の日本酒を飲んでいただきました。日本酒の味は好きだけども、どうやって楽しんだら良いのかは分からないというおのまりさん。「お酒ビギナー」だというおのまりさんに、久保田のお酒はどう映ったのでしょうか?今夜の一杯のお供にぜひお楽しみください。
知る
もしも口に合わなかったらと思うと、なかなか購入に踏み切れない日本酒。そこで今回は、買った日本酒の味わいが好みではなかった時に試してほしいあれこれをご紹介。いざと言う時はこうすればいい! という解決策を胸に、今日こそ日本酒を買ってみませんか?
目次
「家でも日本酒を飲んでみたいけど、買ったものが自分の口に合わなかったら困るし…」と思うと、なかなか購入に踏み切れない。そんな日本酒ビギナーは多いのではないでしょうか。
実際に飲んでから購入できればベストですが、試飲のできるお店ばかりではありませんし、オンラインショップなど通販で買おうと思ったら、限られた情報だけを頼りに購入するしかありません。
また、日本酒は1800ml入る一升瓶や、720ml入る四合瓶といった、ビギナーにとっては大容量と言えるサイズで売られていることが多いため、失敗した時のことを考えると余計に購入を尻込みしてしまいますよね。
そもそも日本酒は現在1万を超える銘柄があり、味わいも甘口のもの、辛口のもの、軽やかなものから飲み応えのあるものまで千差万別。そのため、購入した日本酒が好みの味わいではなかったという事態は日本酒を飲み慣れている人ですら直面する可能性があり、それが日本酒ビギナーであればなおさらです。
買った日本酒の味わいが好みではなかった時にどうすればいいかをあらかじめ知っておけば、日本酒を購入することへのハードルはぐっと下がるはず。そこで今回は、そんな時の解決策を紹介します。
この記事をお守り代わりに、もう少し日本酒に近づいてみませんか?
最も手軽なのが、空気に触れさせること。日本酒は空気に触れると酸化が促進され、穏やかな飲み口になるとされています。
味わいの主張が強いと感じた場合、苦味や渋味を感じた場合、香りが立ちすぎていると感じた場合におすすめです。
方法としては、日本酒を注いだグラス回をしたり箸などでかき混ぜたりといった方法があります。他にも、開栓したボトルを振ったり、マグカップや湯呑みなどの別の容器に注ぎ替え、それを何度か繰り返したり、といった方法もあります。
続いてご紹介したい方法が、日本酒を割ることです。
日本酒はストレートで楽しむイメージが強いため、日本酒ビギナーからすると割るのはタブーのような気がしてしまいますが、決してそんなことはありません。何で割るかによって、出会える味わいは様々です。
ここからは、日本酒+1種類の割り材を使うだけの簡単な割り方をお伝えします。
①トニックウォーターで割る
トニックウォーターのほのかな香りやすっきり感が加わり、日本酒を爽やかな印象にしてくれます。割合は、日本酒:トニックウォーター=1:1から1:2程度がおすすめです。
②緑茶で割る
緑茶ハイがあるように、お酒の割り材として定番の緑茶。こちらも緑茶のすがすがしさやさっぱり感が加わって、日本酒を飲みやすくしてくれます。日本酒と緑茶を1:1で割り、お好みで氷を入れたら完成です。
日本酒は温度帯によって味わいが変化するのが魅力のお酒。好みでなかった日本酒の温度を変えるだけで大きなイメチェンを果たし、あなた好みになるかもしません。
一般的に日本酒は冷やすほど独特のクセが抑えられます。爽やかな口当たりとすっきりとした後味となり日本酒ビギナーでも飲みやすく感じられるため、初めて飲む日本酒はまずはよく冷やしてから飲む、というのを習慣にするといいでしょう。
よく冷やして飲んだけれども自分の好みとは違ったという場合は、温めて味わってみましょう。日本酒は温めることで、渋味、苦味が薄れて甘味や旨味が深まり、ふくらみのある味わいになるとされています。冷やしていた時には隠されていたその日本酒の素顔が見られるはずです。
日本酒を料理酒の代わりとして使うという手も。
実は料理酒の代わりに日本酒を使うことのメリットは多くあり、例えば、素材の臭みを消す、料理に旨味とコクを与える、素材がやわらかくなる、味がしみ込みやすくなるといったことが挙げられます。これらのメリットを踏まえると、煮物や魚の煮付け、鍋や汁物といった食卓の主役となる料理にぴったりですね。
中でも、鍋やカレーは日本酒をたくさん消費できるので、好みでなかった日本酒を使うにはちょうどよいメニューです。
鍋であれば、お好みの具材を日本酒で煮て、ごく少量の醤油で味付けすれば完成です。簡単な工程でできてしまいますが、日本酒と具材の旨味を感じられるスープはとても贅沢な味わいです。
カレーであれば、炒め終わった肉や野菜を煮込む前に日本酒を加えてみてください。こちらも具材にコクが出て満足感たっぷりのカレーができあがります。
その他にも、いつものように炊飯器でお米を炊く時、水に日本酒をプラスすると、ふっくら美味しく炊きあがるという裏技もあります。
料理に使う場合は、米と水だけで造られている純米酒を使うのがおすすめです。香りがはっきりした日本酒だと料理にも影響を与えてしまうので、別の解決策を一考した方がよいかもしれません。
最もたくさんの日本酒を使えるのが、お風呂に入れて入浴剤代わりにする「日本酒風呂」。日本酒を入れることで、リラックス効果、血流促進効果、美肌効果など、体やお肌に嬉しい効果が期待できます。
やり方はとても単純で、コップ1~2杯(200ml程度)を目安に、お好みで日本酒をお風呂に入れてしまえば準備完了です。少しずつ入れながら、自分のお好みの量を見つけてください。
体やお肌にいい効果ばかりの日本酒風呂ですが、敏感肌の方やアルコールにアレルギーがある方はお肌に合わない可能性があるため、日本酒風呂に入るのは控えましょう。アレルギーがあるかどうか分からない方は、腕の内側などに日本酒を少量塗ってみて、肌に影響が出ないか確認をしてくださいね。
最後に紹介するのは、身近な人にあげるという方法です。
美味しさの基準は、その人の出身地や育った環境等の要素が複雑に絡み合って築かれる、その人特有のものです。そのため、自分にとって好みでなかった日本酒も、身近なあの人にとっては美味しいと感じられる可能性は往々にしてあります。
身近なあの人にあげてみて、「美味しかった? どうだった?」と訊ねてみれば、お互いの好みを知ることができて二人の仲がさらに縮まるはずです。
「味わいが好みではなかったらどうしよう」という不安に邪魔され、日本酒の購入を踏み切れないのはもったいないですよね。
本記事で紹介した方法が、日本酒を買ってみたいと思った時にあなたの背中を押してくれるはず。勇気を出して、まずは1本買ってみてはいかがでしょうか?