母の日は日本酒と手料理をプレゼント。おうちで一緒に乾杯しよう
今年の母の日は5月12日です。連休の後すぐの週末。母の日は、おうちでゆったり過ごそうという方も多いかもしれません。今回は母の日のプレゼントにふさわしい華やかな香りの日本酒や一緒にふるまいたい手料理、日本酒の飲み方アレンジをご紹介します。
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料理を作る時の酒と言えば料理酒が定番ですが、日本酒を使うとまた違った味わいを楽しめます。普段飲んでいる日本酒を使うもよし、飲みきれなかった日本酒を使うのもよし。いろいろと試して、いつもの料理をワンランク上の味にしてみましょう。本記事では、家庭で手軽に作れる日本酒を使った料理をジャンル別に紹介します。
目次
いつもの料理に日本酒を使うと美味しさがアップするのは、しっかりとした根拠があります。日本酒を料理に使うメリットとともに、普段よりも美味しくなる理由を押さえておきましょう。日本酒と料理酒の違いと置き換え方も紹介します。
普段作っている料理に日本酒を使うと、主に次のような効果があります。
・肉や魚の臭みを消す
・味のしみ込みをよくする
・素材をやわらかくする
・コクと旨味を出す
日本酒に含まれる有機酸や香り成分には、素材の臭みを消す働きがあり、アミノ酸は料理に旨味とコクを与えます。
また、料理の最初に日本酒を使うと、アルコール成分により素材がやわらかくなり、味のしみ込みもよくするのです。
同じ「酒」でも、日本酒と料理酒には大きな違いが2つあります。
1つ目の違いは「飲めるか飲めないか」。日本酒は、米・米麹・水を主原料とし、発酵させてこしたもの。美味しく飲むことを目的としているため、製造過程で雑味が取り除かれ、旨味が強く残されています。
一方、料理酒は「酒」ではありますが、調味料としての働きを追求したもので、清酒の製造過程で「不可飲処置」を施した料理専用の酒です。
2つ目の違いは「塩分の有無」です。料理酒には塩分が添加されています。塩分以外にも、水あめなどの甘味料、酸味料などが添加された料理酒もあるため、日本酒に比べて塩分が高く甘味も強めです。
日本酒は料理酒がない時に代用できるだけでなく、あえて料理酒と使い分ける方法もあります。
料理酒は塩分が必要な料理に、日本酒は塩分を控えたい時や、お米の風味が活きるシンプルな料理に適しています。
日本酒をどう取り入れたら良いのか迷った場合は、レシピの「料理酒」と書かれている部分を、「日本酒」に置き換えましょう。その際は、塩分や甘味の調節をしてください。
食事のメインとなる肉や魚料理に日本酒を使うと、臭みが消え、素材もやわらかくなり、理想の味わいに近づきます。こちらでは煮物や魚の煮付け、鍋や汁物といった日本酒を効果的に使えるメイン料理を紹介します。
お鍋に具材と日本酒を入れてコトコト煮込むと、身がやわらかく旨味たっぷりな煮物のできあがり。日本酒を水と同じタイミングで加えるのがポイントです。
例えば、豚の角煮も日本酒を使ってみてほしい料理の1つです。水と日本酒は1:1の割合で、下ゆでした豚肉が浸るくらいまでたっぷり入れましょう。きっと、口の中でとろけるような角煮になるはずです。飲み切れない量の日本酒がある場合にも試してみてください。
和食の定番である魚の煮付けは匂いが苦手、という人も多いメニューです。臭みが気になる人は、いつもの料理酒を日本酒に変えてみましょう。独特な臭みが抑えられ、身がふっくら仕上がります。魚の煮付けには、米の旨味と香りを感じられる純米酒がおすすめです。
味噌汁などの汁物に少量の日本酒を加えると、ほのかな甘味が加わり、コクがでます。さらに旨味の相乗効果も。アサリやシジミを使った味噌汁に日本酒を足すと、旨味がより一層アップします。
日本酒は、味噌を溶く直前に入れてください。
さっぱりとした味付けの料理に日本酒を使うと、ほんのりとしたお酒の香りや、米の旨味を感じられるでしょう。こちらでは、あと一品欲しい時に簡単に作れる料理を紹介します。レシピは各リンク先をご覧ください。
料理家・高橋善郎さん提案の日本酒にぴったりな一品、「カニカマとネギの塩麹蒸し」。季節を問わずいつでも買える食材を使用しているので、年中手軽に楽しめるおつまみです。
材料を切ってから、日本酒を混ぜ合わせたタレをかけて、電子レンジで加熱したら完成する、火いらずの簡単レシピ。調味料に日本酒と塩麹を加えることで、日本酒との相性がさらに高まり、いつものおつまみとは一味違った味わいを楽しめます。
くるみの豊かな風味や芳醇な甘味がアクセントの、食物繊維が豊富なおつまみです。
味付けに「久保田 純米大吟醸」を使用することで、お酒のしっかりとしたお米の旨味と、くるみの甘味と香りがマッチ。さらに昆布茶を隠し味に加えることで、優しい旨味がプラスされています。
※「久保田 純米大吟醸」は2020年10月にデザインをリニューアルしているため、リンク先の写真とはラベルが異なります。
日本酒はデザートにも良く合います。おやつや食後に日本酒入りのデザートを味わうと、より豊かなひとときに感じられるでしょう。酸いも甘いも噛み分けた大人だからこそ堪能できる、日本酒を使ったデザートを紹介します。
日本酒を加えた大人のスイーツ、「日本酒のショコラテリーヌ」。粉類を使用していないので焼かずに冷やし固めるだけの、簡単レシピです。
チョコレートに合うお酒といったら洋酒をイメージされるかもしれませんが、日本酒の甘味とコクはチョコレートと相性抜群。
テリーヌの口溶けの良さにチョコの香り、日本酒の華やかな風味をお楽しみください。
SNSで大人気の料理家・ぐっち夫婦が考案した、日本酒を使ったゼリーです。日本酒とフルーツ、それぞれの甘味と酸味が絶妙にマッチします。
旬のフルーツを使用すると季節感も出ておすすめです。例えば、冬が旬のイチゴやリンゴ、みかんなどを使用して、鮮やかで見た目も楽しい一品にしてみてはいかがでしょうか。
さっぱりとした味わいのデザートが食べたい時に、ぜひお試しください。
何気なく炊いているお米をさらに美味しくしたり、さまざまな料理のアクセントになる“煎り酒”の素となったり、日本酒は料理の隠し味としても大活躍。こちらでは、日本酒を隠し味として活かすおすすめの使い道を紹介します。
いつものように炊飯器でお米を炊く時、水に日本酒をプラスしてみてください。目安は、米3合に対して日本酒を大さじ1~2杯です。日本酒を入れることで、ふっくら美味しく炊き上がります。
お米を炊く時だけでなく、冷凍ご飯を温める時にも日本酒は大活躍。耐熱容器に入れた冷凍ご飯に日本酒を小さじ1杯ほどかけて、いつも通り電子レンジで加熱しましょう。ふっくら美味しく仕上がるだけではなく、冷凍ご飯から漂う特有の臭みも解消されます。
煎り酒は、江戸時代頃から親しまれてきた日本酒で作る調味料の1つ。醤油の代わりとして使われ、卵かけご飯や刺身、カルパッチョ、冷奴など幅広い料理に良く合います。ここでは、梅干しと鰹節を使用する基本的な煎り酒の作り方を紹介します。
【材料(約250ml分)】
・日本酒:450ml
・梅干し:4個
・鰹節:15g
【作り方】
①梅干しを潰します。
②鍋に日本酒と梅干しを入れ、火にかけます。
③煮立ったら弱火にし、鰹節を加えます。
④40分ほど弱火のまま煮詰め、時間がきたら火を止めて粗熱が取れるまで置いておきます。
⑤漉してから容器に入れて、冷蔵庫で保存します。
煮詰まると最終的に250mlほどになるので、作りたい量に合わせて分量を変えてください。
そのまま飲んでも美味しい日本酒は、料理やデザートなどを作る時にも活躍する万能な飲み物。もちろん日本酒を使った料理は、日本酒と相性抜群です。さまざまな料理に日本酒を使って、普段の料理をさらに美味しく、そして日本酒の新たな魅力を発見してください。