日本酒は料理に使うのもおすすめ!家庭で手軽に作れるメニューを紹介
料理を作る時の酒と言えば料理酒が定番ですが、日本酒を使うとまた違った味わいを楽しめます。普段飲んでいる日本酒を使うもよし、飲みきれなかった日本酒を使うのもよし。いろいろと試して、いつもの料理をワンランク上の味にしてみましょう。本記事では、家庭で手軽に作れる日本酒を使った料理をジャンル別に紹介します。
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料理酒は和食における重要な調味料。料理酒の代用として日本酒を使うこともできますが、味や効果には若干の違いがあります。この記事では「料理酒」と「日本酒」の違いや、料理酒がない時に代用として使えるお酒、注意点について解説します。
目次
料理を始めてから、料理酒がないことに気が付くことも珍しくありません。そんな時、料理酒の代わりに使えるお酒を紹介します。
料理酒の代わりとして最適なのが「日本酒」。塩分を控えたい人におすすめで、料理酒にはない風味や甘味があり、料理のおいしさを底上げしてくれます。
料理に使う日本酒には、米の旨味がしっかりと感じられる「純米酒」がおすすめです。スーパーなどで手に入る安価なものでも、十分おいしく仕上がります。純米酒は米と水だけで造られているので、添加物が気になる人にもおすすめです。
日本酒と同じ醸造酒である「ビール」は、料理酒の代用として使えます。特におすすめなのが肉料理。ビールに含まれる酵母が肉の旨味を引き出し、炭酸が肉をやわらかくしてくれます。実際に角煮などの肉料理のレシピに使われていることも。ビールには甘味がないので、甘味が欲しい場合は他の調味料で味を調節しましょう。
「白ワイン」も日本酒と同じ醸造酒です。特に鶏肉や魚を使った洋食には、クセのない白ワインがぴったり。筑前煮などの和食にも使用できます。ただし白ワインを選ぶときは、辛口で酸味の弱いタイプがおすすめです。フルーティーで香りが強いタイプや、酸味が強いタイプの白ワインを使うと、料理の味わいが変わってしまうことも。
肉料理などの場合、料理酒の代用として「赤ワイン」を使うこともできます。ただし、赤ワインには独特の渋みがあるため、薄味の料理には向きません。また色がついてしまうため、トマトソースなどの色の濃い料理に向いています。白ワインと同様でクセのないものを選びましょう。
「本みりん」も料理酒の代わりとして使えます。ただしみりんには甘さがあるため、砂糖などの量を調節する必要もあります。本みりんを使うことで、料理にテリ・ツヤ・コクを出すこともできます。
注意したいのは、一般的にみりんと呼ばれるものには「本みりん」と「みりん風調味料」の2種類があることです。アルコール度数の違いによるもので、本みりんは14%前後のアルコールが含まれています。一方みりん風調味料はアルコールが1%未満であり、料理酒のような「臭みを取る」効果はありません。料理酒の代用として使うなら「本みりん」を選びましょう。
料理によっては「梅酒」も料理酒の代用に。ただし梅酒は甘味が強いため、砂糖やみりんなどの量を調節する必要があります。サバやサンマなどの青魚の煮付けや、肉を使った煮込み料理に向いているでしょう。
料理酒の代用に向かないのは「泡盛」「焼酎」「ウイスキー」「ブランデー」などの蒸留酒と呼ばれるお酒です。アルコール度数が高く、味と香りが強いため、素材の味や香りを消してしまいます。そのため、シンプルな料理には向いていません。ただし「焼酎」を豚の角煮に、「ブランデー」を肉のソテーに使うなど、料理によってはおいしく仕上がるものもあります。
また、日本酒の中でも、精米歩合の数値が小さい「吟醸酒」や「大吟醸酒」は料理向きではないとされているのです。精米歩合とは、玄米を削り残った割合を%で示したもの。例えば、精米歩合が60%だと、玄米を外側から40%削り取った状態のことです。
日本酒は、原料の米を磨くほどすっきりとした味になり、雑味が少なくなります。料理に使うのであれば、精米歩合の数値が小さく、米の旨味がしっかり感じられる「純米酒」がおすすめです。
料理酒の代用として使えるお酒は意外と多くあります。なかでも日本酒は、米と米麹、水という自然の素材から作り出された天然の旨味調味料です。日本酒の独特な旨味と豊かな風味を生かした料理で、日々の献立をバリエーション豊かなものに仕上げましょう。
料理のレシピには「料理酒」と書いてある場合と「酒」と書いてある場合があります。「酒」と書いてある場合は、日本酒のことです。ここでは料理における、料理酒と日本酒の違いを見ていきましょう。
料理酒と日本酒の1番の違いは、飲めるか飲めないか、です。日本酒は、米・米麹・水を主原料とし、発酵させてこしたもの。一方、料理酒は「酒」ではありますが、調味料としての働きを追求したもので、清酒の製造過程で「不可飲処置」を施した料理専用の酒です。
不可飲処置とは、塩分などを添加して「そのままでは飲めないようにする」こと。日本酒は酒税がかかりますが、不可飲処置をした料理酒には酒税がかかりません。料理酒は食品に分類され「醸造調味料」と呼ばれます。
料理酒には塩分が添加されているため、日本酒とは味が異なります。塩分以外にも、水あめなどの甘味料、酸味料などが添加された料理酒もあるため、日本酒に比べて塩分が高く甘味も強めです。
また、料理酒の原料となる米は磨き方が少ないため、日本酒に比べて米の風味は感じにくいです。
日本酒には、主に次のような効果があります。
・肉や魚の臭みを消す
・味のしみ込みをよくする
・素材をやわらかくする
・コクと旨味を出す
日本酒に含まれる有機酸や香り成分には、素材の臭みを消す働きがありアミノ酸は料理に旨味とコクを与えます。また料理の最初に使うことで、日本酒のアルコール成分により素材をやわらかくしたり、味のしみ込みをよくしたりするのです。
料理酒を使う場合も、日本酒と同じような効果が期待できます。ただ、旨味を引き出しコクを加えるという点においては、日本酒の方がより優れているでしょう。
日本酒を料理に使う際に、頭に入れておきたい点は以下の4つです。料理の味つけや調理法に合わせて、料理酒と日本酒を使い分けると良いでしょう。
料理酒は、煮物や炒め料理などの「塩分」が必要な料理に向いています。一方、日本酒は風味を活かしたシンプルな味付けの料理や、塩分を控えめにしたい料理にぴったり。
料理酒と日本酒では価格の差があるため、たくさんの量を使う下ごしらえには料理酒を使い、味つけには日本酒を使うという方法もあります。
また未開栓のまま製造年月から1年以上たってしまった日本酒も、料理酒に使うことが可能です。
レシピに「料理酒」と書いてある料理に日本酒を使う場合、調味料を調節する必要があります。味を見ながら塩を加えたり、だしを効かせたりすると良いです。また、料理酒には水あめなどの甘味料を使用しているものもあります。日本酒を使う際に甘味が足りない場合は、必要に応じて甘味料を加えましょう。
日本酒のアルコール度数は15%前後です。料理に使う場合はアルコールをしっかりと飛ばす必要があります。アルコールが残っていると、料理の香りや味に影響します。
アルコールを飛ばすことを「煮切る」といいます。アルコールの沸点は水よりも小さいため、水を一緒に入れた場合、水が沸騰していればアルコールは飛んでいます。鍋を火にかけるほか、電子レンジで加熱する方法もあります。和え物などの、火を加えない料理の場合は日本酒は入れる前に煮切っておきましょう。