暑気払いとは?甘酒で暑い夏を吹っ飛ばそう
ジメジメとした蒸し暑い夏がまもなく到来。みなさんは暑い夏を吹っ飛ばす「暑気払い」の準備はできていますか?この記事では、暑気払いの基礎知識に加え、暑気払いにおすすめの食べ物や甘酒について紹介します。
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梅雨明けもして、いよいよ夏本番。暑い日が続くと体が疲れやすくなり、夏バテに悩む方も多いのではないでしょうか。そんな時は「飲む点滴」と言われ、健康ドリンクとして注目を集める「甘酒」がおすすめ。疲労回復や免疫力アップなど、美容や健康への様々な効果・効能が知られていますが、実は夏バテ予防にもぴったりの飲み物だというのはご存知でしたか?この記事では、甘酒による夏バテ予防やおすすめの商品もご紹介します。
目次
「飲む点滴」と言われ、健康ドリンクとして注目を集める甘酒。
甘酒には作り方によって2種類あり、酒粕を原料にした「酒粕甘酒」と米麹を原料にした「麹甘酒」があります。
まずは、それぞれの作り方や味わいの違いなどをご紹介します。
初詣やお祭りなどの際に、神社やお寺で振舞われている甘酒は、多くの場合酒粕甘酒がお馴染みです。
酒粕甘酒は、酒粕をお湯で溶かしたものに砂糖で甘味を加え、塩で味を調整して作ります。
酒粕は日本酒のもろみを搾った際のしぼりかすのため、酒粕には微量ながらアルコールが含まれます。
そのため、一般的な市販の酒粕甘酒は、アルコール1%未満のものが多くなっています。
味わいは、酒粕ならではのコクのある味わいともったりとした口当たりが特徴です。
ただ、酒粕独特のクセや香りがあるため、それが苦手という方も中にはいます。
2010年頃の塩麹ブームをきっかけに麹に注目が集まり、米麹で作られる麹甘酒も人気に火がつきました。
2016年頃には「飲む点滴」「飲む美容液」などと言われて市場が成長し、大きなブームに。
麹甘酒は、原材料は一般的には米と米麹、水だけで、酵素の力で米麹を溶かして造られます。米と米麹、水を合わせて、45度前後の温度で8~10時間発酵させると完成です。
麹菌には米のデンプンを糖に変える力があるため、米麹で造られる甘酒には砂糖は使われていません。
味わいは、米由来の自然な甘みがあり、サラッとして飲みやすいのが特徴です。
また、アルコール分も含まれていないため、お子さんや妊娠中の方でも飲むことができるのが、酒粕甘酒との大きな違いです。
米麹の酵素によって、有用な栄養素が豊富に含まれる麹甘酒。その効果や効能をご紹介していきます。
ブドウ糖は、脳にとって唯一のエネルギー物質となる重要な栄養素です。赤血球や筋肉を正常に動かすためにも使われます。
麹甘酒はブドウ糖をたっぷり含んでいるので、飲んですぐにブドウ糖が吸収され、効率よくエネルギーに変換されます。そのため、疲労回復にも良いとされています。
必須アミノ酸とは、たんぱく質を構成している20種類のアミノ酸のうち、体内で合成することができない9種類のアミノ酸のことです。体内で合成することができないため、食物によって摂取する必要があります。
麹甘酒は、この9種類の必須アミノ酸をすべて含んでいます。
アミノ酸によって体内で再びたんぱく質が生成される他、免疫力アップやストレス解消などにも効果があると言われています。
ビタミンB群は、ビタミンB1、ビタミンB2、ビタミンB12などを含み、単独では効果を発揮しづらく、お互いを補助しながら作用します。代謝ビタミンとも呼ばれています。
糖質・脂質・たんぱく質をエネルギーに変えるために欠かせないサポート役です。エネルギー源を摂取しても、ビタミンB群が不足していると、体内の代謝がうまく進みません。そのため、体調不良や便秘などの原因になることも。
ビタミンB群の摂取により代謝がアップし、疲労回復にも。
麹甘酒には、米由来の食物繊維や、でんぷんが分解されて生成したオリゴ糖を豊富に含んでいます。
食物繊維には水溶性と不溶性があり、麹甘酒はその両方を含んでいるので、腸内の善玉菌のエサとなって腸内環境を整えたり、腸を刺激して排便を促します。
オリゴ糖にはビフィズス菌などの善玉菌を増やす働きがあり、腸内環境を整える効果が期待できます。
甘酒というと、初詣などのイメージから冬の飲み物と思われがちですが、実は歴史的には夏の風物詩で、夏に飲まれていた飲み物なのです。
甘酒自体は、古くは日本最古の歴史書「日本書紀」に記載がありますが、流行り始めたのは江戸時代のこと。
栄養価が高いため暑気払いにと親しまれ、街中には甘酒屋や甘酒を売り歩く甘酒売りが増えました。江戸時代の料理本や辞典などでも甘酒という言葉がよく見られるようになり、俳句では夏の季語として使われていました。
江戸では通年飲まれていましたが、関西では夏のみ飲まれていたそうです。
宮中の決まり事にならい、平安時代から甘酒は夏の物という認識があったためと考えられています。
そんな夏の風物詩として親しまれていた甘酒ですが、夏に飲まれていたのはきちんと理由があるのです。
ご紹介した通り、甘酒にはブドウ糖や必須アミノ酸、ビタミンB群など、栄養素が豊富に含まれています。
夏バテの症状である体のだるさや疲れを回復し、腸内環境を整えることで食欲不振の解消も期待できます。
夏バテ予防にはもちろん、夏バテしてからも冷蔵庫でよく冷やした冷やし甘酒なら、美味しく飲みやすいですよ。
この夏おすすめしたいのが、今年の4月からオンラインショップで予約販売を始めた、日本酒の久保田ブランド初の「久保田 こうじあまざけ」。
米麹には「久保田」の酒造りのために長年追究し厳選した種麹を、米は新潟県産の「五百万石」を65%精米したものを使用しています。
上品な甘さとすっきりした後味で、暑い夏にはぴったりの飲みやすい味わいです。
そのまま冷やして飲むのはもちろん、冷凍庫で凍らせて甘酒シャーベットにしても美味しく楽しめます。
今年の夏も猛暑予想で、早めに梅雨が明ける地域が多く、昨年や平年よりも暑い期間が長くなると予想されています。
そんな猛暑日でぐったりしてしまう前に、甘酒を飲んで夏バテ予防を心がけてみるのはいかがでしょうか?