【KUBOTAYA座談会】温度を変えたら別人に!? ファンと探す温度ごとの久保田の美味しさ
2021.11.18

特集

【KUBOTAYA座談会】温度を変えたら別人に!? ファンと探す温度ごとの久保田の美味しさ

久保田の意外な味わいや新しい楽しみ方などを、久保田ファンの皆様と一緒に飲んで話しながら見つけていくイベント「KUBOTAYA座談会」。第1回は、「温度帯」をテーマに開催しました。

目次

  1. KUBOTAYA座談会とは
    1. 座談会参加の皆様
  2. 座談会当日レポート
    1. まずは10℃からスタート! フルーティーなA、すっきりとしたB
    2. 常温の20℃になり、Aにとろみ、Bに柔らかさが増す
    3. 30℃でAの香りが複雑に? 優しい口当たりのBが人気
    4. 「40℃のAはつまり、40代女性」など、パンチライン誕生のぬる燗ターム
    5. 最後に50℃。人の一生涯すら感じるAは、朝日酒造だからできること?
    6. どれが一番好きだった?
    7. AとB、それぞれ久保田のどの銘柄だったのか?
  3. 座談会で飲んだ久保田
    1. 「久保田A」改め…久保田 純米大吟醸
    2. 「久保田B」改め…久保田 碧寿
  4. 座談会を終えて

KUBOTAYA座談会とは

KUBOTAYA座談会とは

KUBOTAYA座談会」とは、久保田の意外な味わいや新しい楽しみ方などを、久保田ファンの皆様と一緒に飲んで話しながら見つけていくイベントです。第1回目の今回は「温度帯」をテーマに開催しました。

座談会では、久保田のとある銘柄「久保田 A」と「久保田 B」を、10~50℃まで10℃刻みで飲んでみました。「久保田のどの銘柄か」というのが分からないからこそ発見した、先入観なしの感想を語り合いました。

座談会参加の皆様

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<五十嵐さん>

<五十嵐さん>

久保田を好きになったきっかけ:イベントで飲んだ「久保田 純米大吟醸」が飲みやすかったこと。「いいお酒は悪酔いしない」と分かり、それからは飲むようになったという日本酒初心者さん。

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<小川さん>

<小川さん>

久保田を好きになったきっかけ:かつては酒粕すら苦手だったそう。勧められて飲んでみた「久保田 萬寿」に「こんなに美味しいものがあるのか」と思うほどの衝撃を受けたとのこと。それ以来、誕生日やお祝いごとには必ず萬寿で乾杯するのがマイルール。

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<諸橋綾子さん>

<諸橋綾子さん>

久保田を好きになったきっかけ:朝日酒造のイベントで、久保田の飲み比べをしたことがきっかけ。「お酒は弱いので今日は役に立てるかどうか少し心配」とのこと。本日はご主人の和彦さんと共にご参加。

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<諸橋和彦さん>

<諸橋和彦さん>

久保田を好きになったきっかけ:ご家族が飲んでいたため、朝日酒造のお酒は小さい頃から身近な存在。九州の酒屋で「久保田 千寿」を見かけて、「遠くに行っても朝日酒造のお酒がある、新潟のお酒に会えるというのは、新潟県民にとってすごく嬉しいし、勇気を与えてもらった」と、思い出を語ってくださいました。本日は奥様の綾子さんと共にご参加。

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<中村さん>

<中村さん>

朝日酒造 日本酒研究センターで研究開発を担当。美味しさに関わる研究で博士号を取得。本日の司会進行を担当。

座談会当日レポート

まずは10℃からスタート! フルーティーなA、すっきりとしたB

座談会の様子

小川さん(以下、小川):「久保田 A」と「久保田 B」(以下、それぞれA、B)、全然違う味ですね。
Aは粘りがあって、口の中で香りが残り、いつまでも余韻を楽しめる。反対にBはすっごくすっきりしていて、後味はほのかに残る程度。それぞれ合う料理が違いそうで、楽しめそうです。

諸橋綾子さん(以下、綾子):香りはAが強い。Bはアルコールの匂いがしますね。

五十嵐さん(以下、五十嵐):2つ並べるとこんなに違うんだ。Aは甘くて、Bはしまっている感じがします。

諸橋和彦さん(以下、和彦):Bは、原料であるお水とお米の味をすごく感じられますね。

常温の20℃になり、Aにとろみ、Bに柔らかさが増す

座談会の様子

小川:Aは20℃になり、ねっとり感が強くなった。からみつくような感じがします。Bは10℃の方が好き。20℃になると、10℃の時のキレが鈍ってしまった印象です。

綾子:Aは20℃の方が飲みやすい! アルコールっぽくない感じで、 あんまり強くない私でも飲みやすいです。

和彦:私はどちらかと言うとBに親近感が湧きます。毎日飲んでいるお酒に近くて、ホームグラウンドにきた気がする。Aと比べてそれほど香りがない分、20℃になると、より水に近くなったと思います。

五十嵐:私はBにピリッとした辛味を感じます。10℃の時はそんなに感じなかったけど。

30℃でAの香りが複雑に? 優しい口当たりのBが人気

飲み比べの様子

小川:30℃だと、持っただけで温かいですね。

綾子:Aは30℃になり、アルコールらしいパンチが増してきました。

和彦:それぞれ、これまでと同じお酒なんですか?というぐらい変わってきた。20℃まではAがエースだったけど、30℃でBが主役になった気がします。

五十嵐:日本酒初心者の私には、今のところAの10℃が一番飲みやすかった。けど、Bの30℃を飲んだらさらっとしていて、これもいいな。

「40℃のAはつまり、40代女性」など、パンチライン誕生のぬる燗ターム

座談会の様子

五十嵐:温度だけで言うと、私は40℃がちょうどいいです。Aはこうして温かくした方が料理に合いそう。

綾子:Aの40℃が、今までで1番美味しいです。「アルコールです!」って刺さる感じがなくて、 すごく飲みやすい。

和彦:Aは太陽、Bは月のような。

五十嵐:30℃と40℃の間で大きく変わった気がする。30℃までのAとBは、味は違うけど、違うなりにそれぞれ、お互い歩み寄ろうとしていた。なのに、40℃になったら双方、急に主張が激しくなった。
Aは40℃になったら「女子!」、Bは40℃になったら「働き盛りの男子!」といった感じ(笑)。

小川:今、「Aは女子」というのを聞いて思ったんですが、Aは温度が上がっていくにつれ、段々正体が現れてきた気がするんですよ。10代の時は可憐な乙女だったのが、40代になって全部現れてきたような感じがします。失礼な言い方になるかもしれないんですけど(笑)。

五十嵐:「40℃」じゃなくて「40代」ってことですね?(笑)

小川:Aは温度が上がっていくほど、どんどん料理に、相手に合わせられるようになってきている。逆にBは温度が低い時、「脂っぽいものを食べた後に飲んだら、すっきりさせてくれそうだなあ」という料理が主体の感想を抱いたのですが、温度が上がっていくにつれて、お酒だけで味わえる、という味わいになってきている。
AとB、逆の方向に進んでいて、この相反する感じも、女性と男性という感じがします(笑)。

最後に50℃。人の一生涯すら感じるAは、朝日酒造だからできること?

座談会の様子

綾子:Aの50℃は、香りが穏やかになりましたね。

五十嵐:私も、Aの50℃は香りが和らいだ気がします。

和彦:Aの50℃は、これまでの温度帯の香り、全てを感じるという、体験したことない未知のゾーンです。Aの50℃はスーパー女優だと思いました(笑)。Aみたいなタイプのお酒は、せいぜい30℃までが限度だろうと予想していたんです。ですが、温めてもずっと華やかで楽しめる。こういったタイプのお酒を温めて飲むなんて、すごく贅沢なことだと思います。

小川:「Aは絶対50℃で飲んでみて」と勧めたい。どなたが飲んでも衝撃を受けてもらえる。10代の可憐さと、それ以降で培ってきたものの集大成という感じがします。還暦に向かって0に戻るような、全てを兼ね備えて丸くなった印象を受けました。Aは通常10℃ぐらいで提供しているお酒ではないかと予想しているので、和彦さんの、Aのようなお酒を温めて飲むこと自体が贅沢というのも、すごく分かります。

和彦:他社さんで同じことをやったら、30℃、40℃、50℃では香りがついてこれないと思います。温度が上がっても香りがついてくる。これが、朝日酒造の本物たる所以だと思いました。冒頭で五十嵐さんから「本当にいいお酒は悪酔いしない、久保田は悪酔いしない」というお話がありましたが、そのお話とも通ずると思います。

どれが一番好きだった?

座談会の様子

五十嵐:自分に最も近い40代女性(※Aの40℃のこと)ですね(笑)。温度もちょうど良く、料理に合いそうで好きです。

一同:(爆笑)

綾子:私もAの40℃ですね。刺さる感じがなかったので。Bだったら、香りの穏やかな50℃。

小川:私はAの50℃ですね。感動しました。Bの方は想像通りの変わり方で、安定していました。

和彦:私はBの20℃が普段飲んでいるものに近くて、安心してずっと飲める、落ち着く味で好きです。

AとB、それぞれ久保田のどの銘柄だったのか?

中村:Aは「久保田 純米大吟醸」でした。

五十嵐:イベントでもらったやつだ! 飲みやすいなあと思った。

小川:俺も、二週間ぐらい前に飲んだよ。そっかあ、久保田 純米大吟醸だったのか。

中村:純米大吟醸は、一般的に冷酒や常温で飲まれることが多い。今回はあえて選んでみましたが、皆さんの感想から、実はお燗でも美味しいということが分かりました。
そして、Bは「久保田 碧寿」でした。通常、40℃くらいのぬる燗をおすすめしているお酒です。久保田のお燗酒用として開発されたという経緯のあるお酒ですので、こうして温めることで柔らかな味わいを楽しめるところが、碧寿の真骨頂だと思います。30℃くらいから主役が変わったというお話がありましたけど、確信を突いているな、皆さん鋭いな、すごいな、と思いながら聞いていました。

座談会で飲んだ久保田

※こちらの記事内で紹介した商品の価格は2021年11月18日現在のものです。

「久保田A」改め…久保田 純米大吟醸

久保田 純米大吟醸

香り、甘味、キレが融合した、新しい美味しさを追求したモダンでシャープな純米大吟醸酒。上質で華やかな香り、甘味と酸味が調和した味わい、久保田らしいキレのよさが、口の中でハーモニーを生み出します。一般的に冷酒や常温で飲まれることが多く、お燗はおすすめされていないタイプのお酒です。

今回の座談会で見つかった意外な味わいや新しい楽しみ方
◆冷やすとフルーティーな香りが鮮烈に漂い、温めるほどにとろみを伴った甘味が強く感じられる。
◆温度による変化が顕著に出るため、様々な温度帯で楽しめる。
◆おすすめの温度帯は40℃~50℃。「温度が上がるほど料理に合わせやすい」、「温度が上がるほどお酒が弱い人でも楽しめる」というコメントも。

久保田 純米大吟醸
1,800ml    3,400円(税込3,740円)
720ml    1,570円(税込1,727円)
300ml    750円(税込825円)※化粧箱なし

「久保田B」改め…久保田 碧寿

久保田 碧寿

乳酸菌の力を最大限引き出す、伝統的な醸造方法の山廃仕込みによる純米大吟醸酒。山廃仕込みならではのどっしりとした旨味を感じさせながらも、冷して飲むと爽やかでシャープな酸味にキレのある軽いのど越しに、お燗すると口当たりはまろやかで、山廃仕込みならではの旨味を伴う存在感のある味とふわりと口に広がる深みのある香りを楽しめます。

今回の座談会で見つかった意外な味わいや新しい楽しみ方
◆温めるほど口当たりが柔らかくなっていくため、おすすめの温度帯は30℃以上。
◆50℃まで温めると香りも穏やかになり、「お酒が弱い人でも楽しみやすい」とのこと。
◆その一方で、冷酒で飲んだ時のキレが魅力的であり、温めるとそのキレが鈍ってしまったように感じる、という感想も。

久保田 碧寿
1,800ml    5,030円(税込5,533円)
720ml    2,230円(税込2,453円)

座談会を終えて

集合写真

座談会の最後に、朝日酒造の社員である中村さんから「このお酒はこの温度で飲むのはあんまり勧めませんと聞くと、私たち酒造メーカーですら、やっちゃいけないと思いがちです。ですが、色々な温度帯で飲んでみたら、こんなに違うんだってことを楽しめますし、その中から、自分はこの温度で飲むのが好きだな、というお気に入りを見つけてもらえたら嬉しいです」との感想が。

参加者の皆様も深く頷いており、「飲み比べセットで、違う銘柄を楽しむというセットはあるけど、同じ銘柄で温度帯を飲み比べるセットは見たことがない。だけど、すごく盛り上がっていい」というコメントをいただきました。

その後も、会場の閉場時間ギリギリまで語らいは続き、解散するのが名残惜しいほどの盛り上がりを見せながら、第1回の座談会は閉幕となりました。参加者の皆様、ご参加ありがとうございました!

これからの寒い季節に飲みたくなる燗酒。でもどのお酒が燗酒に向いているのか、何℃が美味しいのか分からない、という方、今回のレポートを参考に、ぜひご自分でも色んな温度帯で久保田を楽しんでみてくださいね。

「KUBOTAYA座談会」は、ファンの皆様と久保田の意外な味わいや新しい楽しみ方などを見つけるべく、今後も開催していく予定です。参加者募集のご案内は「KUBOTA MAIL NEWS」よりしておりますので、ぜひご登録して続報をお待ちください。