あっという間に出来上がり!ぽんしゅグリアで日本酒カクテルを楽しもう
日本酒は、ビールやハイボールに比べて若い世代には馴染みが薄いのではないでしょうか。ハードルが高いイメージを払拭する、カクテルにして飲みやすい「ぽんしゅグリア」は面白くて新しい日本酒の飲み方です。気軽に飲める日本酒カクテルの魅力を掘り下げてみましょう。
特集
久保田の意外な味わいや新しい楽しみ方などを、久保田ファンの皆様と一緒に飲んで話しながら見つけていくイベント「KUBOTAYA座談会」。第8回は「スパイス×日本酒で”myお屠蘇”を作ろう」をテーマに開催しました。
目次
「KUBOTAYA座談会」とは、久保田の意外な味わいや新しい楽しみ方などを、久保田ファンの皆様と一緒に飲んで話しながら見つけていくイベントです。
以前の座談会の参加者から、お酒と合わせることでぼんと味が立つスパイスがあるから、日本酒とスパイスのペアリングに関心があるという声が寄せられました。
そこで第8回目は「日本酒×スパイスで”myお屠蘇”を作ろう」をテーマに開催。
ちなみに「お屠蘇(おとそ)」とは、ニッキ(シナモン)や山椒など数種類の食材を漬け込んだ薬草酒のこと。日本酒にスパイスを入れて飲むこの風習は、平安時代から続いています。
座談会では、日本酒「久保田」にスパイスを入れてアレンジしたものを飲み比べ。おつまみには、テーマに合わせてスパイスのアクセントが効いた麻婆豆腐、生春巻き、ヤンニョムチキンを用意しました。
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<吉野さん>
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<宇田川さん>
久保田を好きになったきっかけ:よく足を運ぶ飲食店のスタッフが久保田に詳しかったことが出会い。以来、何を飲んでも美味しいという印象だそう。本日は、とある日本酒イベントで仲良くなった吉野さんのお誘いで参加。
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<藤本さん>
久保田を好きになったきっかけ:お父さんが久保田好きで、お正月などの特別な時にはみんなで久保田を飲むという家庭だったこと。お酒に弱いが久保田の香りはどれも好きで、お父さんに自慢できると思い応募したそう。
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<落合さん>
久保田を好きになったきっかけ:本日は当選した妹の藤本さんに誘われて参加。好きになったきっかけはやはりお父さんの影響で、久保田と言えば節目節目に飲む特別なお酒だそう。そこまでお酒は強くないとのこと。
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<榎並さん>
朝日酒造 マーケティング部に所属。本日の司会進行を担当。
用意した久保田は、写真左から順に「久保田 千寿 純米吟醸(720ml 税込1,536円)」、「久保田 純米大吟醸(720ml 税込1,877円)」、「久保田 純米吟醸にごり(720ml 税込1,415円)」の3種類です。
※商品の価格は2023年3月15日現在のものです。
スパイスは調味料として料理や飲み物に風味や香りを加えてくれる存在。スパイス売り場が充実しているスーパーも増えており、購入へのハードルもぐっと下がっています。
そもそもスパイスとは、植物の種子や葉などを乾燥させたもので、この世にはなんと数百もの種類が存在するそう。座談会ではその中から10種類を揃えました。
山椒…柑橘系を思わせる特有の爽やかな香りと、ほのかな辛味がある和のスパイスです。
生胡椒…収穫したての胡椒を塩水漬けにしたものと、食塩漬けにしたものの2種類を用意しました。
シナモン…甘くエキゾチックな香りで、アップルパイなどのお菓子にも使われます。
クミン…エスニックな芳香はカレーを思い出しますが、それもそのはず、カレー粉の主原料の一つです。
カルダモン…甘くエキゾチックで、すっと爽やかな強い香りが印象的。スパイスの女王の異名を持ちます。
コリアンダー…甘く爽やかで、ほのかにスパイシーな香り。「パクチー」として葉を生のまま野菜として使うことも。
フェンネル…個性的な甘い香りです。ヨーロッパでは薬草として古くから親しまれているんだとか。
スターアニス…独特の強くて甘い香りを持つ、中華料理の代表的なスパイスです。
クローブ…バニラを思わせる甘く濃厚な香りと、しびれるような刺激的な風味が特徴です。
キャラウェイ…スッとした爽やかさとほんのり甘い香りがあり、グリルや煮込み料理によく使用されます。
これらのスパイスを好きに使い、時には割ったり潰したりしながら久保田へ加え、味わっていきました。どの組み合わせが一番美味しいかなど、参加者の率直な感想をレポートしていきます!
綺麗ですっきりとした味わい、上品で澄んだ香りでバランスのよい仕上がりの「久保田 千寿 純米吟醸」。和食、洋食、中華まで何でもござれな包容力を持ちますが、スパイスとは果たしてうまくやれるのでしょうか?
落合さん(以下、落合):塩水漬けの生胡椒を2粒潰して、さらに食塩漬けの生胡椒2粒をそのまま入れました。千寿 純米吟醸の甘味が増して、胡椒のスパイシーな香りがします。さらに山椒を入れたらまとまりますね。
吉野さん(以下、吉野):生胡椒を入れると辛味が加わって、千寿 純米吟醸の味がまろやかになったかな。違う感じの香りも出ます。辛味を強めたらどうかなと思って山椒を少し足したら狙い通りで、すっきりしていいですね。
また別にカルダモンを入れてみましたが、爽やか。そこにスターアニスを足すと甘い感じがしますね。時間を置いたら甘ったるくなりました。
藤本さん(以下、藤本):私はシナモンを入れたんですけど、シナモンの香りが全く立ってこないです。強烈に香るだろうと思って入れたんですけど、スティック1本だったからかな?
(同じものを40℃まで温めてみたところ)匂いが全然違う!すごい!
落合:(同じものを味わいながら)ここにさらにスパイスを足したら美味しいかも。シナモンだけだと匂いはいいけどまとまらなくて、もうちょっと刺激がほしい。
藤本:そこにクローブ2粒を加えてみたんですけど、なんか違ったかな…。もう諦めます。この子はちょっと、難しい(笑)。
宇田川さん(以下、宇田川):最初にクミンを入れましたがあまり味が変わらずで、フェンネルを足したんですけど、まだあまり香りが立ってこないですね。
(同じものを40℃まで温めてみたところ)意外に合いますね。温めた方が香りが立ちます。嗅ぐとほのかにカレーの香りがして、カレーを食べながら飲むといいかもしれない。
洋梨やメロンを思わせる香りと、甘味と酸味が調和した上品な味わい、久保田らしいキレが特長の「久保田 純米大吟醸」。冷やすとそのフルーティーな香りが鮮烈に漂い、温めるととろみを伴った甘味を強く感じらます。
藤本:カルダモンを入れてみました。すごく爽やかな香り。
落合:(同じものを飲んで)香りと後味がすごくすっきりとしていいね。
私はコリアンダーとフェンネルとキャラウェイ、スターアニスを入れてみました。香りはすごく成立してる!味もよくまとまってはいるんですけど、そのままオーソドックスにストレートで飲んだ方が美味しい(笑)。
(同じものを40℃まで温めてみたところ)香りだけじゃなく、味わいもピリッとしてまとまりました。
藤本:(同じものの香りを嗅ぎながら)コリアンダーの香りがとってもするね。
吉野:山椒を入れると、すっきりした感じが強く出ていいですね。味が全然違ってきて、いい意味で純米大吟醸の甘さが消えました。山椒と生胡椒を入れると山椒の方が勝っちゃうような。生胡椒をもっとがっつり入れればいいのかもしれないですけどね。
シナモンを加えてお燗すると、味わいがさらに甘くなったようです。おでんのだし割みたいにがっつりきます。香りだけで言ったらお酒ですらなくなりますが、この香りはいいですね。
宇田川:私も同じくシナモンを入れて40℃にお燗したものを飲んでいて、自分でこのお酒を買ったらやらないし、そもそも純米大吟醸ってお燗しないですよね。でも、美味しいね、これ。飲みごたえがあります。元から甘い純米大吟醸だけど、より甘味が増していい。
落合:同じくシナモンを加えたホットを試していますが、めっちゃ美味しいです。香りだけじゃなく、スパイシーさがちょうどよく、甘味が引き立ちます。さっきの千寿 純米吟醸の方がさっぱりしているから何にでも合うけど、シナモンだけはだめでしたね。
藤本:さっき千寿 純米吟醸にシナモンを入れた時は…。お酒が変わると変わるんですね。純米大吟醸が元々甘い感じだから合うのかな。
吉野:シナモンを入れてお燗したものにコリアンダーとキャラウェイを足したら、香りは甘くなり、味はシナモンにはない爽やかさが足されてすっきりしています。
それから、これでカレー風味が出たら面白いと思ってクミンとコリアンダーを入れたものをお燗してみました。実際はカレーとは程遠い。薬膳だ。でも今日のおつまみの麻婆豆腐との組み合わせはアリかも。
最後は、春だけ楽しめるすっきりフルーティーなにごり酒である「久保田 純米吟醸にごり」。純米吟醸ならではのフルーティーで華やかな吟醸香が広がります。日本酒愛好家には温めても好評な一本です。
吉野:飲みやすいにごり酒ですね。久保田系、新潟系と言いますか、さらっとしている。
塩水漬けの生胡椒を8粒、食塩漬けの生胡椒8粒入れてお燗にしました。純米吟醸にごりがまろやか、丸い感じになりますね。甘味が出てきて、でもピリッとくる。スプライトやカルピスソーダみたい。
初心に帰って日本人らしく生胡椒と山椒がいいかもしれない。ピリ辛なにごり酒になって、時間が経つと山椒の主張が出てきました。山椒は外れないという安定感を期待している部分もあるんですよね。
宇田川:日本酒は日本のお酒ですからね、基本的に日本のスパイスが合うんでしょうね。
甘めのスパイスと甘めのお酒で、どういう甘めになるのかなと思ってシナモンを入れました。美味しいです。純米吟醸にごりの甘い香りがシナモンの香りと合わさってる。それでいて、純米吟醸にごりのすっきり感はなくなっていない。
(同じものを40℃まで温めてみたところ)甘味が増したなあ。いかにも作られた甘味っていうんじゃなくて、自然な甘味の中にスパイスがブレンドされていて、甘いお酒はあまり飲まないんですが、これが今日イチな感じがします。
落合:クミンと山椒を入れてみたらまとまりました。さらに塩水漬けの生胡椒と食塩漬けの生胡椒を入れて温めると、今日のおつまみにちょうど合います。
藤本:スターアニスを入れて、燗につけたらいい香りがしそう。
落合:(同じものを飲んで)すごくスパイシー!ピリッてします。
宇田川:クミンとコリアンダーとキャラウェイというカレー系、これはこれで美味しいですね。これってある意味、エスニック料理や中華料理に日本酒が合うか確かめている、そんな気がしてきました。結論は、合います(笑)。
コリアンダーとクローブを入れてお燗したものも美味しいな。温めて香りを立てたこともあって甘いんですけど、甘い中に酸味やスパイスの独特の甘味が立ってくる。
個人的にはどのスパイスにも合うのは純米吟醸にごりかな。何を入れても美味いんじゃないかと、そんな気がいたします。
宇田川:僕はさっき申し上げましたけど、純米吟醸にごりとシナモンですね。時間が経てば経つほど美味しくなってきた。
藤本:シナモンは育てたほうがいいですね。最初に失敗したって言ってた千寿 純米吟醸とシナモンも育ってます。
落合:(同じものを飲んで)入れたてよりも時間を置いた方が甘くまとまっていて美味しいです。
私は純米吟醸にごりにクミンを入れて、山椒をひとつまみ、塩水漬けの生胡椒を3粒、食塩漬けの生胡椒を1つまみ入れて温めたものが美味しかったです。純米吟醸にごりが甘いからスパイスに合いますね。今日の辛口めなお料理にもぴったり。
藤本:私は、純米大吟醸にカルダモンを2粒入れたものと、純米吟醸にごりにスターアニスを入れて温めたものとで悩んでいます。でも、今日のテーマに合わせるならスターアニスの方かな。お屠蘇っぽいです。
吉野:早く飲むのがいいのと、置いておくのがいいのとあるんでしょうね。千寿 純米吟醸に胡椒と山椒を入れたものは時間を置いたら苦味が出てきちゃって、育成に失敗しました。入れたての方が美味しく飲める。燗にするにしても、一番いい時をさっと飲むのがいいですね。
私が一番好きなのは純米吟醸にごりに生胡椒と山椒です。ピリ辛系で、ちょうど今日のおつまみである麻婆豆腐と同じ系統で合います。
今回の座談会で一番好きだったものとして、参加者全員が「久保田 純米吟醸にごり」とスパイスの組み合わせを挙げる結果となりました。また日本のお酒らしく、和のスパイスである山椒はどの日本酒とも合いやすいようで、あえて山椒を使わずに、美味しい組み合わせを発見したい! という声が聞かれる場面も。日本酒×スパイスのコラボレーションにおいては、日本酒で迷ったらにごり酒、スパイスで迷ったら山椒を選んでおくと、その美味しさを実感しやすそう、という発見がありました。
ちなみに、ご家庭で漬け込み酒を作るにはアルコール度数が20度以上の蒸留酒を使用しなければならないといった条件が酒税法において定められています。そのため、日本酒にスパイスを加えて楽しむ際は、飲む直前にスパイスを入れるようにしてくださいね。
「KUBOTAYA座談会」は、ファンの皆様と久保田の意外な味わいや新しい楽しみ方などを見つけるべく、今後も開催していく予定です。参加は、久保田をもっと楽しむためのメルマガサービス「KUBOTA MAIL NEWS」の登録者限定となっております。募集のご案内も「KUBOTA MAIL NEWS」よりしていきますので、ぜひご登録して続報をお待ちください。
久保田を好きになったきっかけ:ここ何年かで日本酒に深く興味持つようになり、改めて久保田を飲んでいいなと感じたとのこと。高校の恩師との再会の場など、人生の要所要所で久保田と巡り会ってきたそう。