日本酒をもっと楽しむおつまみレシピ|さつまいものふろふき〜大葉きのこあん〜
料理家・高橋善郎さんが提案する、日本酒のおつまみにぴったりの一品をご紹介。 「久保田」と一緒に、ご自宅での上質なひとときをお楽しみください。
楽しむ
9月に入って真夏日から一転、涼しいくらいの日も増え始め、秋の訪れを感じられるようになってきました。店頭にも秋の味覚が続々と登場し始めています。秋の魚や秋野菜、秋のフルーツなどの秋の味覚を使った、日本酒にぴったりのおつまみレシピをご紹介します。
目次
鮭は9~11月が旬で、この時期に獲れる鮭は「秋鮭」と呼ばれています。秋鮭は、産卵前のため身が引き締まっているのが特徴です。卵を成長させるために体脂肪が使われるので、脂分が控えめのあっさりとした味わいです。
そんな鮭を使った「秋鮭としいたけの山椒味噌焼き」は、香ばしい山椒味噌の匂いが食欲そそる一品です。
秋の魚と言えば、やっぱりサンマですね。9月~11月頃が旬で、一番脂がのっている時期となります。
サンマというと塩焼きが定番ですが、たまにはちょっとアレンジを変えて楽しんでみるのはいかがでしょうか?カリッと焼いたサンマの香ばしさと香味野菜の香りが食欲そそる一品です。
【材料(2人分)】
・サンマ:2尾分
・春雨:80g
・しいたけ:4本
・しめじ:1/2袋(60g)
・三つ葉:1束
・しょうが(みじん切り):20g
・にんにく(みじん切り):20g
・ごま油:大さじ3
・水溶き片栗粉:適量
・白ごま/水溶き片栗粉:各適量
A
-鶏ガラスープ(顆粒だしを規定通り溶いたもの):150ml
-オイスターソース:大さじ1
-豆板醤/しょうゆ:各小さじ2
-砂糖:小さじ1
【作り方】
①三枚に下ろして腹骨をそいだサンマは斜め切りにし、片栗粉(分量外:適量)をまぶす。わたの部分は包丁でたたく。
②春雨は製品の規定通り茹で、ザルにあけて食べやすい長さに切る。軸を切り落としたしいたけは5mm幅に切る。石づきを切り落としたしめじはほぐし、三つ葉は3cm幅に切る(飾り用で少し残す)。 Aはあらかじめ混ぜ合わせる。
③温めたフライパンにごま油をひき、サンマを入れる。中火前後で両面に焼き色がつくまで加熱し、キッチンペーパーをしいた別皿の上に移す。
④しょうが、にんにくを入れ、香りが出るまで弱火で加熱する。きのこ類、サンマのわたを入れ、中火前後で3〜4分、きのこがしんなりするまで炒める。
⑤サンマを戻し入れ、春雨、三つ葉を加え、混ぜ合わせる。Aを加え、ひと煮立ちさせたら、水溶き片栗粉でとろみをつける。器に盛り付け、白ごまをふり、三つ葉を飾る。
「秋なすは嫁に食わすな」ということわざがあるくらい、秋に収穫されるなすは美味しいと言われています。
夏野菜のイメージもあるなすですが、9月の終わり頃から収穫されるなすは「秋なす」と呼ばれ、昼夜の気温差が大きいため、皮がやわらかく、水分を多く含んだみずみずしいなすになります。そのため、秋なすは甘味や旨味が強くなり、美味しくなるのです。
そんななすは油と好相性。油で揚げたなすの揚げ浸しは定番ですが、そこに一工夫してカマンベールチーズを合わせた、チーズのコクと塩味も加わった揚げ浸しです。
春と秋、2回の旬を迎えるしいたけ。秋に収穫されたしいたけは「秋子」とも呼ばれ、香り高いのが特徴です。
そんなしいたけのカサ部分に肉を詰め、照り焼きにした一品。しいたけの香りに加えて、山椒が爽やかに香り、旨味たっぷりの肉詰めです。これからの寒くなる時期にも、“ホッ”と楽しめる一品です。
一年中楽しめるレンコンですが、9月~10月に収穫されたものは「新レンコン」として出回り、秋から冬に一番美味しい季節を迎えます。秋口のレンコンは、やわらかくあっさりとした味わいが特徴です。
その旬のレンコンを使った「レンコンつくねとカブのみぞれ煮」。粗みじん切りのシャキシャキのレンコンと、ほっくり舌で溶けるようなカブの食感を楽しめます。
秋の味覚で高い人気を誇るさつまいも。ほくほくとした食感と優しい甘みで、子どもから大人まで人気のある食材です。
日本酒のおつまみにさつまいもを、というのはあまりイメージがないかもしれませんが、さつまいもの甘味は日本酒のもつ甘味や酸味とも好相性。今回はさっと炒めるだけで完成する、簡単な一皿です。
秋のフルーツの代表格と言えば、柿ですね。柿には、大きく分けると甘柿と渋柿があり、甘柿は主に生で食べる用、渋柿は干し柿用です。
そのまま食べることが多い柿ですが、なんと炒めて料理に使った一品。柿の甘味が牛肉と意外にも合います。特別な下処理はいらず材料を炒めるだけなので、料理が苦手な人やふだん料理をつくらない男性にも挑戦してもらいやすいレシピです。
ブドウ狩りなどが人気の、秋のフルーツのブドウ。巨峰やデラウェアなど、様々な品種が味わえるのも楽しみの一つです。
そんなブドウを使って彩り豊かで可愛らしく盛り付けた、食感も楽しい前菜です。
6~11月頃まで楽しめるいちじくですが、冬を越して夏に熟す「夏果」と、春に実をつけて秋に熟す「秋果」があります。
8月下旬~10月頃に旬を迎える秋のいちじくは、小ぶりで濃厚な甘味が特徴です。
その旬のいちじくをゴロっとたっぷり挟んだ、食べて美味しい、見て楽しいフルーツサンドです。
さつまいもや柿、かぼちゃなど、秋野菜や秋のフルーツをふんだんに使った優しい甘さのデザートです。色づいていく葉をあらわしたようなコントラストが美しく、見た目からも秋を感じられる一皿です。
豊富な味覚が楽しめる秋、食欲の秋はもうすぐです。
旬の食材はそのまま食べてももちろん美味しいですが、さらに美味しく楽しみたいもの。さらに、日本酒にも秋が旬のひやおろしや秋あがりといったお酒もあります。
秋の味覚と日本酒で、季節を感じながら楽しんでみてはいかがですか?