日本酒の飲み比べを楽しむポイントを知って、好みの銘柄を見つけよう
2020.12.01

楽しむ

日本酒の飲み比べを楽しむポイントを知って、好みの銘柄を見つけよう

数種類の日本酒を味わう飲み比べは、新たなお酒と出会える楽しさがあります。ただ一度にたくさんのお酒を飲むと味が分からなくなったり、酔いすぎてしまったりすることも。そんなとき、お酒を長く楽しめる飲み比べのコツを覚えておくと役立ちます。本記事では、そんなコツに加え、テーマやシチュエーション別の飲み比べの楽しみ方を紹介します。

目次

  1. 日本酒の飲み比べを楽しむための鉄則
    1. 飲みすぎに注意する
    2. 和らぎ水をこまめに飲む
    3. 野菜や温かい汁物で舌の感覚をリセットする
    4. 飲む順番を工夫する
  2. 日本酒の飲み比べをテーマ別に楽しむ
    1. ①人気銘柄を飲み比べる
    2. ②特定名称酒を飲み比べる
    3. ③造られた地域ごとに飲み比べる
    4. ④同じ酒蔵、同じ銘柄で飲み比べる
    5. ⑤温度を変えて飲み比べる
  3. 日本酒の飲み比べを楽しむ方法
    1. ①居酒屋で飲み比べメニューを楽しむ
    2. ②酒屋や百貨店などの飲み比べセットを購入する
    3. ③酒蔵の飲み比べセットを購入する
  4. 自由な発想で日本酒の飲み比べを楽しもう

日本酒の飲み比べを楽しむための鉄則

ガラス製の徳利とおちょこ

日本酒の飲み比べを楽しむためには「飲みすぎに注意する」「和らぎ水をこまめに飲む」「適度に舌の感覚をリセットする」「飲む順番を工夫する」の4つを意識するのがおすすめです。頭と口の中をクリアにして、長くお酒を楽しむコツを知っておきましょう。

飲みすぎに注意する

魅力的なお酒をたくさん前にすると、どれも味わってみたくなるものです。しかし飲み比べの目的はたくさん飲むことではなく、それぞれのお酒の味の違いを楽しむこと。酔いが回りすぎると味覚がぼやけ、味の違いが判別しにくくなります。せっかくの名酒たちも、きちんと味わえなくては本末転倒ですから、飲み比べの際は少量ずつ味わいましょう。

和らぎ水をこまめに飲む

お酒と一緒に和らぎ水を飲むと、体内にアルコールが吸収される速度が落ちて酔いにくくなるうえ、口の中をさっぱりさせる効果もあります。先に飲んだお酒の味が舌に残っていると次の味わいにも影響するため、和らぎ水で舌の感覚をリセットしましょう。お酒と和らぎ水を交互に飲めば、飲む量のセーブにもつながります。

野菜や温かい汁物で舌の感覚をリセットする

和らぎ水の他にも、舌をリセットする方法があります。ここで、日頃からお酒を飲む機会の多い酒蔵社員ならではのテクニックを2つ紹介しましょう。

「ほとんど味がなくて食感がある野菜(サラダ)を食べる」
「味噌汁などを飲む」

シャキシャキした食感の生野菜は、口の中をさっぱりさせる良い箸休めです。また温かい汁物は内臓を温める効果もあり、二日酔い防止策としてもおすすめです。

※紹介したテクニックはあくまで個人の意見です。

飲む順番を工夫する

飲み比べには明確なルールやマナーがあるわけではないので、もちろん好きなお酒を好きな順で飲んでも構いません。しかしながら、それぞれの味をしっかり堪能したいなら「お酒の味」に注目して飲む順番を工夫するのはどうでしょうか。
優しい味わいの料理から始まって味の濃い物が後の方に出されるコース料理と同様に、淡麗な味わいから濃醇なお酒へと飲み進めていきましょう。
ただし飲みたいお酒をすべて制覇できるとは限らないため、絶対に飲みたいお酒があれば先に飲んでおくことをおすすめします。

日本酒の飲み比べをテーマ別に楽しむ

日本酒が入った3つのおちょこ

日本酒を飲み比べると味の違いや個性が分かりやすく、自分の好みの味を把握するのに役立ちます。そこで提案したいのが、テーマを決めて飲み比べをする方法です。人気銘柄や産地にこだわったセレクトなど、興味のあるテーマで飲み比べをしてみませんか。

①人気銘柄を飲み比べる

好きなお酒のタイプが分からない人は、まずいろいろな人気銘柄を飲み比べて、自分の好きな味わい・香りの傾向をつかみましょう。日本酒の味を表す特徴はたくさんありますが、初心者にもわかりやすいのは「辛口」「甘口」と称される味の違いです。一般的に辛口はさらっと飲め、甘口は口に残りやすい傾向にあります。日本酒のラベルなどに「淡麗」「濃醇」の区分があれば、それも参考にしてみましょう。

香りに関しても、最初はシンプルにフルーティーな香り、そして徐々に「芳醇」と表される複雑な香りを選ぶのもおすすめ。「キレがある」「ふくらみがある」などの味の特徴が分かってきたら、それを手掛かりにして味のコントラストを楽しむのも面白いかもしれません。

②特定名称酒を飲み比べる

おすすめしたいのが、「特定名称酒」の違いを味わう飲み比べです。
日本酒は、原料や製法の違いによって8種類の「特定名称酒」に分類されます。大きく分けると「吟醸酒」「純米酒」「本醸造酒」の3つのカテゴリがあります。

基本は、すっきりとしたタイプが多い吟醸酒から飲み、本醸造酒、純米酒の順に飲むのがおすすめです。味が濃く風味がしっかりした純米酒はうしろに持ってきます。
また、軽やかなスパークリングタイプは最初に、個性の強い「山廃・生酛(きもと)系」や「熟成酒系」は、最後にとっておきましょう。

「大吟醸酒」「純米大吟醸酒」などの特定名称酒ごとに飲み比べる場合も、軽い味わいからどっしりした味わいの順に飲むのがおすすめです。

③造られた地域ごとに飲み比べる

日本酒の生産地にこだわって飲み比べをするのも楽しいものです。例えば、酒処・新潟県の日本酒に絞ってみたり、寒い地域と暖かい地域で造られたお酒の違いを飲み比べたり、自由な発想で楽しんでください。
ちなみに、寒い地域のお酒は軽やかで、暖かい地域のお酒は濃い風味のものが多いという傾向があります。さきほど紹介した「淡→濃」の飲み順にあてはめれば、 東北→関東甲信越→中部→関西→九州となるので、参考にしてみてください。

④同じ酒蔵、同じ銘柄で飲み比べる

同じ酒蔵や同じ銘柄の異なるバリエーションを飲み比べても、それぞれの個性がよくわかります。実は同じ銘柄でも「大吟醸」「吟醸」「本醸造」など種類が違っていたり、原料となる米の種類が違っていたりとバリエーションがあります。同じ銘柄の飲み比べは、そうした原料や造りの違いによる味わいの変化を楽しめる、上級者向けの楽しみ方です。

⑤温度を変えて飲み比べる

同一の日本酒で、飲む温度を変えて飲み比べてみる方法もあります。
例えば冷酒で飲むとキリリとした印象のお酒も、燗酒にすると丸みが出て味のふくらみを感じられます。
温度によって印象ががらりと変わる、日本酒の魅力にも出会えます。好きな銘柄のベストな飲み方を探るのにもおすすめです。

日本酒の飲み比べを楽しむ方法

日本酒飲み比べセットとおつまみセット

居酒屋で飲み比べメニューを頼んだり、店舗や通販などで飲み比べセットを購入したり、飲み比べの楽しみ方は多種多様です。季節の日本酒を集めたものや、お店や酒蔵独自のこだわりが感じられるセットなど、ユニークな飲み比べセットもたくさんあるので、ぜひ気になるものを試してください。

①居酒屋で飲み比べメニューを楽しむ

日本酒に力を入れているお店では、「飲み比べセット」としてグラスで数種類の日本酒を提供しているところも多くあります。さまざまな種類を一度に味わえるため、もしメニューにあればぜひ頼んでみましょう。

飲み比べセットがメニューになくても、お店の人に「こんなお酒を飲み比べてみたい」という希望や味の好みを伝えれば、きっと喜んでセレクトしてくれるに違いありません。おまかせでお酒を出してもらうのも、新たな発見があって楽しいものです。

②酒屋や百貨店などの飲み比べセットを購入する

酒屋や百貨店、地域の物産展などでも飲み比べセットが購入できます。
「吟醸」や「純米大吟醸」などの特定名称酒ごとのセットや、季節限定の日本酒セットなど、気になったテーマのセットを選んでみてはいかがでしょうか。

③酒蔵の飲み比べセットを購入する

久保田 300ml 5本セット

同じ酒蔵の日本酒や、同じ銘柄の異なるバリエーションを飲み比べたいなら、酒蔵が販売している飲み比べセットがおすすめです。飲みきりサイズの小瓶のセットなら、一升瓶などのサイズで一つひとつのお酒を買うよりもリーズナブルにお気に入りを見つけられます。

そんなセットでおすすめなのが「久保田 300ml 5本セット」。「久保田」の基本形「久保田 百寿」から、特別な時を彩る「久保田 萬寿」まで、「久保田」定番5種類を楽しめる、まさに飲み比べにぴったりのセットです。

自由な発想で日本酒の飲み比べを楽しもう

飲み比べは数種類の日本酒を一度に堪能できる貴重な機会です。まずは味の淡いタイプから、濃いタイプの順に飲んでみてくださいね。たくさんの日本酒を試していくうちに、自分の好きな銘柄に出会えることでしょう。ぜひ、自由な発想で飲み比べを楽しんでください。