日本酒と焼酎はどう違う?6つのポイントを解説
2022.07.14

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日本酒と焼酎はどう違う?6つのポイントを解説

日本を代表するお酒である、日本酒と焼酎。意外にこの違いをきちんと説明できる人は少ないかもしれません。製造方法、原料、アルコール度数、味、飲み方、糖質量の6つのポイントで違いを解説します。

目次

  1. 日本酒と焼酎の違いとは
    1. 製造方法の違い
    2. 原料の違い
    3. アルコール度数の違い
  2. 日本酒と焼酎の楽しみ方の違い
    1. 味の違い
    2. 飲み方の違い
    3. 糖質量の違い
  3. 日本酒と焼酎、それぞれの美味しさを

日本酒と焼酎の違いとは

日本酒の製造

日本を代表するお酒である、「日本酒」と「焼酎」。それぞれどう違うのか、製造方法、原料、アルコール度数など、一つ一つ見ていきましょう。

製造方法の違い

2つの大きな違いは、製造方法です。日本酒は醸造酒ですが、焼酎は蒸留酒です。

醸造酒とは、原料に含まれる糖分を酵母の力でアルコール発酵させて造られるお酒で、ワインやビールも醸造酒となります。
醸造酒は、発酵方法によって3つのタイプに分類され、最もシンプルな「単発酵酒」、2つの過程を経て造られる「単行複発酵酒」、ひとつのタンクで糖化と発酵を同時並行で進める「並行複発酵酒」があり、日本酒は並行複発酵酒にあたります。日本酒の材料である米にはでんぷんが含まれていますが、糖分が含まれていないため、「単行複発酵酒」のように糖化が必要になるためです。

一方で、蒸留酒は醸造酒を蒸留したお酒を指し、ウイスキーやブランデーなども蒸留酒となります。アルコール発酵が終わった醸造酒を熱して気化したアルコールを冷やし、液体として抽出して造ります。
焼酎の製造方法はさらに2つのタイプに分類され、単式蒸留機で1~2度蒸留する「乙類焼酎」と、連続式蒸留機で繰り返し蒸留する「甲類焼酎」があります。

原料の違い

日本酒の原料はのみですが、焼酎は米以外にもさつま芋や麦、蕎麦、黒糖などの穀物も原料になり、芋焼酎や麦焼酎、蕎麦焼酎などと呼ばれます。
米については、焼酎の原料には一般的な飯米を使用しますが、日本酒の原料には酒造好適米と呼ばれる酒造り専用の米を使用するのが一般的です。

また、どちらも麹菌を使って造りますが、使う麹菌の種類も異なります。日本酒は主には黄麹菌を使うのに対し、焼酎は黒麹菌や白麹菌などを使います。

アルコール度数の違い

製造方法の違いにも由来しますが、アルコール度数も大きく異なります。蒸留して造られる焼酎は、日本酒よりもアルコール度数が高くなります。

日本酒は、酒税法でアルコール度数22度未満と定められており、一般的な日本酒は15~16度程度のものが多いです。
一方、焼酎は、酒税法で連続式蒸溜焼酎(甲類焼酎)が36度未満、単式蒸溜焼酎(乙類焼酎)が45度以下と定められており、平均的な焼酎のアルコール度数は20度や25度が主流です。

日本酒と焼酎の楽しみ方の違い

焼酎の梅干し割り

味の違い

同じ日本酒・焼酎でも、造り方や原料によって味わいが大きく変わるため、日本酒の味わいはこう、焼酎の味わいはこう、と一概には言えません。あくまで一般的な味わいの傾向としてご参考ください。

日本酒の中でも純米酒は由来の甘みがあり、口当たりがやわらかい味わいのお酒です。一方、醸造アルコールが添加された日本酒は、すっきりとキレのある味わいになる傾向があります。

焼酎は、原料によって味わいが変わります。米の甘みやコクを感じられる米焼酎、クセがなくすっきりとキレのある味わいの麦焼酎、独特の甘い香りとクセの強い味わいの芋焼酎、など原料によって特徴が変わります。焼酎全般としては、アルコール度数も高いためアルコール感が強く、すっきりとした味わいのものが多い傾向です。

飲み方の違い

日本酒と焼酎では、飲み方も異なります。

日本酒は、ストレートで飲むのが一般的です。また、冷酒や冷や(常温)、お燗と温度帯を変えて楽しめるのも日本酒の特徴です。

一方、焼酎はアルコール度数も高めなので、氷を入れたロックや、水割り、お湯割り、炭酸割り、梅干し割りなど、ストレートで飲むよりも割って飲む方法が一般的です。カクテルとして定番のチューハイも焼酎を使ったカクテルで、チューハイの“チュー”は焼酎の“酎”が語源とも言われています。

糖質量の違い

健康上の理由や糖質制限などにより、日本酒をやめて焼酎に変えた、という話を聞いたことがあるのではないでしょうか。

それは糖質の含有量の違いで、お酒の100mlあたりの糖質量を比較すると、日本酒は平均3.6gあるのに対して、焼酎(乙類)は0gです。焼酎には一切炭水化物が含まれていないので、糖質制限やダイエットなどをしている人には、焼酎の方がおすすめと言えるでしょう。

日本酒と焼酎、それぞれの美味しさを

日本酒と焼酎、それぞれの違いを理解できたでしょうか?
同じ日本のお酒だけれども、全く異なる味わいを持つ日本酒と焼酎。どちらもそれぞれの美味しさがあり、味わいは千差万別です。
日本酒好きで焼酎は飲まない、逆に焼酎好きで日本酒は飲まないという方も、そんなこだわりは捨てて新たな美味しさに出会いにいってみてはいかがですか?