真夏日をひんやり楽しむ!冷たいおつまみレシピ4選
まだ6月なのに、もう既に30℃を超える真夏日が続出。蒸し蒸しと暑くて、外に出るのも面倒くさい。そんな時は、おうちでひんやり冷たいおつまみとキンキンに冷えた冷酒で涼を取るのはいかがでしょうか?日本酒にぴったりの冷製おつまみ4品と、夏におすすめの久保田もご紹介します。
楽しむ
新潟県の夏の食卓では山盛りの枝豆が定番です。作付面積は全国1位。ところが出荷量は少ないのが現状です。それは、消費量が全国平均の3倍とも言われていて、家族や親戚など身内で食べる量が多いから。枝豆王国ともいえる新潟枝豆のおいしさのひみつと、日本酒に合わせるレシピも紹介します。
目次
新潟の枝豆がおいしい理由は、まず枝豆の成長期、収穫期である5~10月の日照時間が長いことが大きく影響しています。意外かもしれませんが、東京よりもずっと年間の日照時間が長く、たっぷりと日光を浴びた枝豆は養分が蓄積されていくのです。
そして、収穫のタイミング。品種にもよりますが、基本的に大きくなればなるほどうま味と糖分が失われていきます。ぷっくりと大きくなった枝豆はおいしそうに見えますが、実際は小ぶりな方が甘さは上。新潟の枝豆は8分ほど成長したところで収穫するので、糖分やアミノ酸の含有量が多くなります。時間帯も重要で、収穫後に高温にさらされると食味が悪くなるため、深夜から早朝に収穫する農家が殆ど。
生産者の努力があるからこそ、上質な枝豆が出来上がるのです。
新潟で栽培されている枝豆は約40種類と豊富。早生から晩生まで多くの品種があるので、5月~10月頃まで旬といえます。半年近い収穫の幅があるため、爽やかで上品な甘さのものからコク深いものまで、様々な味があります。
*5月中旬~6月下旬 弥彦むすめ
一番早い時期に出回るのが弥彦むすめ。極早生らしいフレッシュで爽やかな香り。枝付き、根付き、葉付きで出荷されるのが特徴です。
*6月下旬~7月下旬 (早生)新潟枝豆
これぞ枝豆といった、甘みと風味のバランスが良い代表格。<初だるま><湯あがり娘><おつな姫>などがこの早生品種です。
*7月下旬~8月上旬 新潟茶豆
コクがあり芳醇な香りの茶豆。豆の薄皮がほんのりと茶色で色が濃いのが特徴。全国的にも有名な<くろさき茶豆>や<新小平方茶豆><越後ハニー>などがあります。
*8月上旬~9月中旬 新潟あま茶豆
新潟茶豆に比べてボリュームがある品種。<ぴかり茶豆><晩酌茶豆>などが代表で、早生の品種とは対極の味わい。
*9月中旬~10月中旬 (晩生)新潟枝豆
枝豆の季節を締めくくる晩生の新潟枝豆。香りも良い<秘伝>、長岡野菜にも指定されている<肴豆>など、大粒で食べ応えがある枝豆です。
枝豆にはタンパク質の他にビタミンやミネラルなど様々な栄養成分が含まれています。エネルギーの代謝に必要なビタミンB類、疲労回復に重要なビタミンC、そして必須アミノ酸のメチオニンはアルコール分解を促す作用があり、お酒のおつまみとしては最適な食材。
ビールも良いですが、枝豆の繊細な風味を邪魔せずお互いにおいしく味わうには日本酒が最適です。夏らしく冷酒にぴったりな枝豆レシピを紹介します。
枝豆は鮮度が命!時間の経過とともに風味が落ちていきます。収穫してすぐが一番ですが、一般的にはそうもいきません。なので、購入したらなるべく早く調理しましょう。
【材料(調理しやすい分量)】
・枝豆:250g
・塩:水に対して約4%(大さじ2と1/3程度が目安)
・水:1L
【作り方】
① 先端部分を切り落とし、塩の半量を揉み込む。10分ほど置いておく。
② 鍋に湯を沸かし、残りの塩を入れ、①を塩がついたまま入れて3~4分茹でる。
③ ザルにあげ、冷ます。
ポイントは、塩を揉み込んでしばらく置くことで塩が回ってアクも抜け、味が一定になります。茹で加減はプリプリ歯ごたえが好きな方は3分半、ふっくら好みなら4分が目安。大きさにもよるので、茹で上がりは一粒食べてみてから決めましょう。
お酒は「久保田 翠寿」がおすすめです。翠寿はすっきりとした軽快さ、生酒特有の草木を思わせる青っぽい香りが特徴。口当たりは滑らか、淡麗なのでスッと喉を通っていき、フィニッシュはアルコールの苦みと刺激でキリリと引き締まります。アタックが強めですが、茹で上がった枝豆と翠寿を一緒に口に含むと、枝豆の穀物感と芳醇な香りが加わり、ふくよかな味わいに。非常にバランスの良い味わいに変化します。
【材料(調理しやすい分量)】
・枝豆:250g
・塩:大さじ2
・水:180ml
【作り方】
① 先端部分を切り落とし、ボウルで揉み洗いをして汚れと産毛を取る。
② 塩と水をよく混ぜ合わせ、①を30分ほど浸す。
③ フライパンに②の枝豆を入れ、アルミホイルをかぶせ両面5分ずつ焼く。
焼き枝豆もしっかり塩味を含ませることで甘さが引き立ちます。味がぎゅっと凝縮しホクホクの食感に。どんな品種の枝豆でもおいしく食べられます。
合わせるのは「久保田 千寿 純米吟醸」。熱々ホクホクの焼き枝豆を頬張り、冷酒の千寿 純米吟醸でクールダウン。軽快でありながら程よいコクのある千寿 純米吟醸に枝豆の甘さが相性抜群、エンドレスで楽しめます。
枝豆は都度茹でるより、その日のうちに全部茹でるのがおいしさの秘訣。全部食べきれなかったら、翌日は簡単アレンジでメインにもなる一品に変身です。お酒は「久保田 千寿」が断然おすすめ。すっきりとした香りと抜群のキレの良さで万能、どの料理にもぴったりです。
【材料】
・枝豆(茹でたもの):200g
・にんにく(薄切り):1かけ
・赤唐辛子(種を取る):1本
・オリーブオイル:小さじ2
【作り方】
① フライパンにオリーブオイルをしき、にんにくと赤唐辛子を入れて火にかける。
② 香りが出たら枝豆を加え、炒め合わせる。
【材料】
・枝豆(茹でたもの):200g
・にんにく(みじん切り):1/2かけ
・生姜(みじん切り):1/2かけ
・花椒(粗く潰す):10粒
・ごま油:小さじ2
【作り方】
① フライパンにごま油をしき、にんにく、生姜、花椒を入れて火にかける。
② 香りが出たら枝豆を加え、炒め合わせる。
【材料】
・枝豆(茹でたもの):200g
・バター:大さじ1
・醤油:小さじ1
【作り方】
① フライパンにバターを入れて火にかけ、枝豆を炒める。
② 醤油をまわしかける。
新潟県は枝豆大国ですが、実際には全国どこでも栽培されています。山形県や秋田県ではブランド枝豆が有名、群馬県や千葉県は生産量が非常に多いことから、各地で新鮮な枝豆を手に入れることが出来るでしょう。夏といえば枝豆、冷酒と枝豆は最強コンビ。アレンジレシピでいつも以上にたっぷりと枝豆を堪能しましょう!
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まゆみ
酒匠、料理研究家。 1日も欠かすことなく酒を呑み続ける、驚胃の持ち主。郷土料理を大事にし、添加物の無い食卓を心がけている。ブログ「スバラ式生活」は人気。著書に、うち飲みレシピ、スバラ式弁当がある。