日本酒「久保田」と楽しむ、千葉県のご当地グルメ4選
毎回1つの都道府県にスポットを当て、久保田ファンと朝日酒造社員が一緒にご当地グルメと久保田を味わいながら、その地域やグルメにまつわるトークを楽しむオンライン飲み会「久保田ご当地グルメ部」。今回は、千葉県をテーマに開催しました。ファンや社員おすすめの、久保田と楽しめる千葉県のご当地グルメをご紹介します。
楽しむ
“定番のおつまみに最も合う久保田はどれか”を一緒に探求するワークショップ「酒楽の里 あさひ山 駅ナカ研究室」。第6回目は「サバ缶」をテーマに、定番の日本酒4種と合わせながら、最も相性の良い組み合わせについて、参加者と一緒に研究しました。
2018年頃からブームとなっているサバ缶。DHAやEPAなど栄養豊富な健康食品として、またタンパク質もとれることからトレーニングにもぴったりの食品として注目され、コロナ禍によってさらに人気が高まっています。買い置きもしておけるので、家に常備しているという方も多いのではないでしょうか。最近では、サバの水揚げ量が減り、サバ缶が一時販売停止となる“サバ缶ショック”まで起きたほど、食卓には欠かせない存在になっています。
サバ缶は、おつまみにももちろんぴったり。味噌煮など味がついたものはそのままおつまみに、水煮はおつまみ作りの材料としても大活躍します。そんなサバ缶と日本酒の相性を研究してみました。
用意した日本酒は、タイプの異なる「久保田 百寿」「久保田 千寿」「久保田 千寿 純米吟醸」「久保田 紅寿」の4種類、そしてサバ缶は「サバの味噌煮」「サバの煮付」「サバのカレー煮」の3種類です。
まずは、サバ缶の代表的な味であるサバの味噌煮。濃い味噌や砂糖、みりんなどで味付けし、サバを骨までやわらかく煮込んだ一品です。
これはどんな日本酒でも鉄板だろうと予想していましたが、特に相性がよかったのが「久保田 千寿」と「久保田 百寿」。
「千寿のほのかな甘みが、サバの味噌煮のしっかりとした甘みやクセをふわっと優しく包み込み、お互いの味わいが寄り添うナイスペアリング」「千寿のすっきり抜群のキレが、サバの味噌煮特有の風味を心地よい余韻に変えてくれる」など、甘みやすっきり感と全方位で調和したようです。
一方で、「久保田 千寿 純米吟醸」は、「やわらかく優しい味わいが、サバのクセを強く感じさせ、千寿 純米吟醸の苦みや酸味が強調される」と不評な結果に。「久保田 千寿」と「久保田 千寿 純米吟醸」の違いは、醸造アルコールの有無のみですが、それでも正反対の結果になるのは意外でした。
続いては、醤油ベースで甘辛く仕上げたサバの煮付けです。サバ特有の臭みや苦みが少なく、口に入れた瞬間に醤油と砂糖の強いうま味と甘みを感じられる一品です。
こちらも鉄板の組み合わせと予想していた「久保田 千寿」が、正統派なペアリングに。「あっさりしすぎていない、辛口過ぎない、ちょうどよい千寿の味わいとメリハリのついた飲み応えが、サバの煮付けの味わいとバランスよくマッチ」「両方の甘みをしっかり感じられるが、甘すぎずくどくない」「千寿のもつほのかな苦みが醤油のコクと見事にマッチし、いつまでも箸がのびる」と、相性ぴったりだった模様。
と、ここで思わぬ伏兵が登場。それは「久保田 紅寿」です。「口に含むと広がるしっかりとしたうま味をもつ紅寿が、サバの煮付けのまったりとした甘みや醤油の風味と合わさり、味わいのハーモニーを楽しめる」「賑やかな味わいを楽しめた後、紅寿の爽やかなキレによって上品な余韻がすっと消えていく」と大好評。今回のイベントのアンケートでも、サバの煮付けと紅寿の組み合わせがダントツ一番人気となりました。
最後は、変化球のサバのカレー煮です。衣を付けて揚げたサバとじゃがいも、にんじん、たまねぎを合わせた家庭的な組み合わせのカレー缶詰です。
サバの味噌煮にぴったりだった「久保田 千寿」、サバの煮付けで大活躍した「久保田 紅寿」は、意外にもカレー煮とはいまいち。千寿は悪くはないという程度の相性で、紅寿は甘みやうま味が強く感じられ、カレーの味わいを邪魔してしまったようです。
逆に、ここまであまりいいところがなかった「久保田 千寿 純米吟醸」が、最後に本領発揮。「品のある甘み、うま味、酸味が見事にカレー味やサバの味わいと調和し、どちらの美味しさも引き立たせる上品なペアリング」「和食だけではないポテンシャルを発揮している」と、まさに千寿 純米吟醸が目指したポイントが評価されました。さらに、「お燗すればなお合いそう」というコメントも。ぜひ試してみたいですね。
今回は、サバ缶の味付けの仕方によって、それぞれ合う日本酒のタイプは異なり、三者三様の結果となりました。まずは、一番人気のサバの煮付けと「久保田 紅寿」の組み合わせを試してみる価値がありそうです。実際に試した朝日酒造社員も、「紅寿と合わせると、サバの煮付けのうま味が2倍にも3倍にも増長して、なんともゴージャスな味わいになります。その後、まるで和三盆を食べた後のような上品で柔らかな甘みが余韻として残り、やがて紅寿のキレとほのかな辛味ともにスッと消えていく、見事なペアリングでした」と大絶賛していました。
また、「久保田 千寿」と「久保田 千寿 純米吟醸」に明確な違いが出たことも、今回の発見でした。もともと、千寿 純米吟醸は、現代の食と共に寄り添い、和食だけではなく洋食や中華などとも相性のよい日本酒を、と考えて生まれた日本酒です。千寿は醤油味や味噌味に、千寿 純米吟醸はカレー味に、とまさに狙い通りの感想に、造り手として喜ばずにはいられません。