甘口の日本酒はどれ?見極めるポイントやおすすめ銘柄も紹介
2023.02.21

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甘口の日本酒はどれ?見極めるポイントやおすすめ銘柄も紹介

日本酒といえば「辛口」というイメージがありますが、近年は辛口一辺倒ではなく、華やかな甘口を好む人も増加傾向にあります。甘口の日本酒を探すには、日本酒度・酸度・アミノ酸度といった数値がポイント。ここでは、甘口の日本酒の上手な見つけ方や、おすすめの甘口の日本酒も紹介します。

目次

  1. 日本酒の甘口・辛口を見極めるポイント
    1. まずは「日本酒度」をチェック
    2. 参考になる「酸度」と「アミノ酸度」
    3. 実際に試飲して判断を
  2. おすすめの甘口日本酒5選
    1. 香里音
    2. 朝日山 香里音プレミアム
    3. 久保田 純米吟醸にごり
    4. 朝日山 純米にごり
    5. 久保田 スパークリング
  3. 好みの甘口日本酒をみつけよう

日本酒の甘口・辛口を見極めるポイント

日本酒の辛口甘口

日本酒は、米・米麹・水を主原料とした日本の伝統的なお酒です。さまざまな味と香りが複雑に絡み合うため、「甘口」「辛口」だけでくくってしまうのは非常に困難です。とはいえ、個々の趣向は異なりますから、味わいを探るヒントが欲しいところ。甘口の日本酒を探す場合、どのような要素が手がかりとなるのでしょうか。

まずは「日本酒度」をチェック

甘口か辛口かを見極めるために、一番参考になる数値は「日本酒度」です。

日本酒度とは日本酒の比重を表すものです。普通の水を基準にした場合、糖分などのエキス分が含まれれば含まれるほど液体自体は重くなります。プラスになるほど糖分が少なく辛口マイナスになるほど糖分が多く甘口ということになります。一般的に、アルコール度数が同じ場合、日本酒度 -1.5から-3.4が「やや甘口」、 -3.5を超えると「甘口」とされています。

参考になる「酸度」と「アミノ酸度」

しかし、日本酒度だけで甘口か辛口かをはっきりと区別することは実は困難。糖分以外にも、アルコール度数や酸度とのバランス、香りなどによっても味わいや甘さ・辛さの感じ方が大きく変わってくるのです。そこで、追加で参考になるのが「酸度」と「アミノ酸度」です。

日本酒の味を造り上げるための重要な成分として挙げられるのが有機酸。有機酸は日本酒に酸味・うま味をもたらしており、この含有量を相対的に示しているのが「酸度」になります。
酸度が高いものはコクを感じる濃厚な味わい、逆に低いものはさっぱりとした味わいの日本酒が多いです。さらに、酸度が高ければ辛口に感じ、逆に酸度が低いと甘口に感じることが多いです。

「アミノ酸度」も日本酒の味わいを左右する指標の1つ。アミノ酸は主にうま味やコクを生み出しているものです。アミノ酸度が高ければ高いほどコクとうま味をしっかり感じられるので、一般的には甘口の日本酒として分類されます。逆に数値が低ければすっきりとした辛口の日本酒ということになります。

ただし、酸度もアミノ酸度も、日本酒度同様あくまで目安程度に考えてください。また、日本酒度・酸度・アミノ酸度は、必ずしも日本酒のラベルに記載があるわけではないので、その点もご注意ください。

実際に試飲して判断を

日本酒度・酸度・アミノ酸度などの数値は味わいの参考になり、ある程度甘口の日本酒を探す手がかりになります。ただし、日本酒はとても複雑なものなので、これらの成分のバランスによって甘口、辛口などの感じ方が変わるので、単独の成分値だけではわかりえません。

どのようなお酒が自分の舌にとって甘口と感じるかは、表記されている情報だけでは判断が難しいもの。実際に試飲してみたり店員さんと相談してみたりして、好みの甘口の日本酒を探してみるのが良いでしょう。

おすすめの甘口日本酒5選

新潟県長岡市にある朝日酒造は、銘酒「久保田」で知られる酒蔵です。久保田と言えばキレのある味わいが特徴。そのため、淡麗辛口の日本酒が多いのでは、と思われる人も多いかもしれませんが、実は甘口の日本酒もあるのです。
そこで、朝日酒造のラインアップから、女性や日本酒初心者でも飲みやすい甘口の日本酒を紹介します。

※こちらの記事内で紹介した商品の価格は2023年2月21日現在のものです。

香里音

香里音

ブーケのような香りに、日本酒度は-38、酸度は2.3と甘酸っぱくてフルーティーな味わいが特徴の「香里音」。SNSでも話題になっており、「まるでワインのような味わい」という声が多く挙がっています。
冷酒で飲むと爽やかな甘酸っぱさが感じられ、燗にすると一気に甘さが引き立ち、まるでビターチョコのような味わいに感じられるほどです。甘味や酸味のある料理との相性が抜群で、エスニック系と合わせて飲むのもおすすめ。また、アルコール度数も10度と低めなので、日本酒を初めて飲む方にもぴったりの一本です。

香里音
300ml    480円(税込528円)

朝日山 香里音プレミアム

朝日山 香里音プレミアム

朝日山 香里音プレミアム」はアルコール度数が12度と「香里音」よりも高く、日本酒度は-45、酸度は2.8と飲みごたえのある日本酒です。
白桃のような濃厚な甘味が特徴ですが、一般的な甘口に比べるとシャープな口当たりで、キレのある酸味も感じられます。食前酒としてはもちろん食事と一緒に楽しむこともでき、特にチーズやスパイスが入った料理との相性が抜群。また、甘味と酸味のバランスが良いお酒なので、デザートのお供にもぴったりです。

朝日山 香里音プレミアム
1800ml    2,031円(税込2,234円)
720ml    1,021円(税込1,123円)
※2~8月の時期限定出荷

久保田 純米吟醸にごり

久保田 純米吟醸にごり

さらっとなめらか、フルーティーですっきりとしたにごり酒の「久保田 純米吟醸にごり」。
にごり酒ながらアルコール度数は13度とやや低めで、日本酒度は-35、酸度は2.3と、シャープな甘味とふくらみのある味わいを感じられます。また、一般的なにごり酒とは異なりなめらかな口当たりが特長です。久保田らしくすっきりとしたキレのある後味や、純米吟醸ならではのフルーティーで華やかな吟醸香も広がります。うま味のある肉料理や香辛料の効いた料理などとも相性ぴったりです。

久保田 純米吟醸にごり
720ml    1,287円(税込1,415円)
※2月のみの限定出荷

朝日山 純米にごり

朝日山 純米にごり

果実のような甘酸っぱい味わい、なめらかな口当たりが特長的な純米にごり酒の「朝日山 純米にごり」。日本酒度は-40、酸度は2.7で、「久保田 純米吟醸にごり」よりもボリュームを感じられる味わいです。
冷やすと爽やかな風味が広がり、リッチな甘味とともにすっきりとした余韻が楽しめます。

朝日山 純米にごり
720ml    937円(税込1,030円)
※11~5月の時期限定出荷

久保田 スパークリング

久保田 スパークリング

きめ細やかな泡立ちとマスカットのような爽やかな香りで、軽やかな爽快感を楽しめる、米から生まれたスパークリングライスワインの「久保田 スパークリング」。甘酸っぱい味わいでボリュームはありながら、久保田ならではのキリっとしたシャープな酸味が口当たりすっきりと感じさせます。生ハムのようにうま味や塩味のある料理や、甘いデザートとも美味しく楽しめます。

久保田 スパークリング
500ml    1,295円(税込1,424円)

好みの甘口日本酒をみつけよう

甘口の日本酒を見つける手がかりは、日本酒度・酸度・アミノ酸度など、ラベルの裏やサイトにある数値を見れば、甘口・辛口の判断はつきやすくなるはずです。しかし、日本酒の味はさまざまな要素が関係しあう繊細且つ複雑なもの。個々の好みや感覚の違いもありますから、自分に合った「甘口」を見つけるには、実際に飲んでみるのが一番です。料理との相性も考えながら、好みの甘口を見つけてみましょう。