最初に生まれた商品は?日本酒「久保田」17品を発売順に紹介
2025.11.04

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最初に生まれた商品は?日本酒「久保田」17品を発売順に紹介

2025年、久保田は発売から40周年を迎えました。「久保田を知っている」「飲んだことがある」という方も多いかと思いますが、実は久保田シリーズには、「日本酒カテゴリーだけでも17種類の商品がある」ということは、あまり知られていないかもしれません。そこで今回は、全17種類の久保田シリーズを、発売順に紹介します。

目次

  1. 1985年 久保田の誕生
    1. 1986年 もう一段上へ
    2. 1987年~1993年 彩りを増して
  2. 2017年 新しいシーンに楽しむ久保田を
  3. 2020年 節目を機にブランドリニューアル
    1. 2020年~ 新しく出会う方にも日本酒の美味しさを
  4. 真ん中の美味しさを求めた挑戦

1985年 久保田の誕生

日本酒や業界の将来を憂い、「日本酒の失地回復を図り、日本酒を真に文化の香り高い国酒に育て上げる」という使命のもと、新潟県長岡市の朝日酒造が社運をかけた一大プロジェクトとして開発が始まった「久保田」。「新潟から全国へ。“幻の酒”に劣らぬ高品質の酒を、適正な価格でお届けしたい」という想いのもと、生活者の視点から、これからの時代に求められる“新しい美味しさ”を徹底的に追求。目指したのは、最高の“淡麗辛口”、食事に寄り添う、軽やかでキレのある酒。その結実が「久保田 百寿」と「久保田 千寿」です。1985年5月21日に発売を迎えました。

久保田 百寿

1986年 もう一段上へ

千寿、百寿が全国の優れた酒販店の皆様に推奨され、お客様からも嬉しい評価を得るようになると、朝日酒造の蔵人たちの間に、長年培ってきた職人・技能者としての魂が呼び覚まされ、「さらに奥の手を尽くしたい」「もっと良いものを届けたい」との想いがより強く漲るようになりました。一人ひとりの情熱と技術を注ぎ込み、当時の日本酒の最高等級である「特級」への挑戦を決意。こうして1986年、朝日酒造の経験と技術を惜しみなく注ぎ込んだ、究極の酒「久保田 萬寿」が誕生しました。

久保田 萬寿

1987年~1993年 彩りを増して

1987年6月、市場で「生酒」への関心が高まる中、大吟醸の生酒「久保田 翠寿」を開発。生まれたばかりの新しいものを「みどり」と呼ぶことに由来し、“生”の新鮮さと若々しい生命力をイメージして「翠寿」と名付けました。また1988年4月には、「純米酒」への要望を受け、純米大吟醸「久保田 碧寿」を開発。お燗を好む方に向けて、伝統的な山廃仕込みを採用しました。「温かさの象徴は母の愛」「母の愛は澄明で深い色」という想いから「碧寿」と命名。さらに1993年10月、日常で楽しめる純米酒として「久保田 紅寿」を発売。朝日酒造のふるさとの樹「紅葉」にちなみ、「紅は園生に植えても隠れなし」という言葉にあるように、揺るぎない存在感と誠実な酒質を込めて名付けられました。

2017年 新しいシーンに楽しむ久保田を

その後、2005年(20周年)、2010年(25周年)、2015年(30周年)には、時代が求める“新しい美味しさ”への挑戦として記念酒を発売。特に2000年代以降、食卓や料理、お酒を楽しむシーンが大きく変化する中、2017年6月には「新しい久保田」を体現する味わいとして「久保田 純米大吟醸」を発売しました。さらに、アウトドアシーンの活性化・多様化を受け、同年9月には「アウトドアで日本酒を楽しむ」をコンセプトに、スノーピークと共同で「久保田 雪峰」を開発。2019年4月には「爽醸 久保田 雪峰」も登場し、2商品で「昼と夜、そして春夏秋冬」という一日と四季のサイクルを表現しています。

久保田 雪峰

2020年 節目を機にブランドリニューアル

2020年、発売35周年と会社創立100周年を機に、朝日酒造は「久保田」初のブランドリニューアルに着手しました。ブランドメッセージ「常に進化する美味しさ」のもと、変わりゆく時代とお客様の声に耳を傾け、その声に応え続けるため、時代にふさわしい挑戦を重ね、美味しさを追求・提供する日本酒ブランドとしての姿勢を改めて表明しました。2019年10月の「久保田 千寿 純米吟醸」飲食店先行発売を皮切りに、2020年1月「久保田 千寿 吟醸生原酒」、2月「久保田 萬寿 無濾過生原酒」、5月久保田 萬寿 自社酵母仕込」、9月「久保田 千寿 秋あがり」と、新たな味わいを次々に展開。特別なひとときを彩るプレミアムライン「久保田 萬寿」の3商品と、日々の食卓をより豊かにするデイリーライン「久保田 千寿」の4商品が出揃いました。

久保田 千寿 純米吟醸

2020年~ 新しく出会う方にも日本酒の美味しさを

その後も、日本酒にあまり馴染みのない方や、カジュアルに楽しみたい方に向けて、2020年10月「久保田 ゆずリキュール」、2021年4月「久保田 スパークリング」、2022年2月「久保田 純米吟醸にごり」を発売。日々のひとときに華やかさを添える、やさしい甘味のある商品もラインアップに加わりました。

久保田 スパークリング

真ん中の美味しさを求めた挑戦

1985年、久保田の生みの親である朝日酒造第4代社長・平澤亨と当時の工場長・嶋悌司が、生活者の食生活や嗜好に寄り添い、新たな酒「久保田」を造ったように、この40年の歩みの中で、朝日酒造は常にお客様の声に耳を傾け、「新しい美味しさ」への挑戦を続けてきました。その証として、現在は17種類の商品が揃っています。食の多様化やライフスタイルの変化とともに、日本酒の楽しみ方も進化を続けています。これからも「久保田」は、食卓やシーン、お客様の嗜好に寄り添い、「美味しい」と迷いなく感じてもらえる“真ん中の美味しさ”を目指して、進化し続けます。