7月7日は七夕 由来や意味を知って更に七夕を楽しもう!
2023.06.30

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7月7日は七夕 由来や意味を知って更に七夕を楽しもう!

七夕は日本の夏を代表する風物詩です。小さい頃から笹を飾ったり、短冊に願い事を書いたりしたことがある方が多いかもしれません。ところが、実際にはどういった行事なのかわからないこともあるのではないでしょうか。七夕に込められた意味を知ればより深く楽しめると思います。一緒に七夕のお祭りを堪能しましょう。

目次

  1. 七夕とは?
  2. 七夕の由来
    1. 織姫と彦星
    2. 乞巧奠(きこうでん)
    3. 棚機津女(たなばたつめ)
  3. 七夕の行事食
  4. 七夕の食事と日本酒アレンジ
    1. 織姫彦星の手まり寿司
    2. 天の川ちらし寿司
    3. 日本酒カクテル
  5. 食で七夕を楽しもう!

七夕とは?

七夕

日本には中国から伝わった五節句があります。節句とは、季節の節目に五穀豊穣や無病息災など邪気を払う行事のこと。3月3日の上巳(じょうし)の節句、5月5日の端午(たんご)の節句などと同じように、7月7日が七夕(しちせき)の節句です。
明治時代に五節句の制度は廃止されましたが、年中行事として定着しており、特に七夕は「仙台七夕まつり」や「湘南ひらつか七夕まつり」など全国でお祭りが行われています。現在の太陽暦での7月7日は梅雨と重なり雨が多いため、旧暦の七夕にあたる8月上旬に合わせてイベントを開催するところも多くあります。

七夕の由来

七夕

日本での七夕は、中国由来の伝説と日本の風習が掛け合わさってできています。由来とされているものを3つご紹介します。

織姫と彦星

印象的なのは、子供の頃から何度も聞いてきた織姫と彦星の伝説ではないでしょうか。天帝の娘である織女(しょくじょ)と牛飼いの牽牛(けんぎゅう)が結婚しましたが、遊んでばかりで働かなくなります。そこで天帝が天の川の両岸に引き離し、年に一度、七夕の夜のみ会う事を許した、というあらすじです。織女星はこと座のベガ、牽牛星はわし座のアルタイル。最も観察しやすく輝く時期が旧暦の七夕だったことから、この伝説が生まれたようです。

乞巧奠(きこうでん)

乞巧奠とは、祭壇に針など織物に関するものを供え、機織りが上達するよう願う中国の風習のこと。徐々に、手芸や詩、書道など芸術全般の上達を願う意味も含まれるようになり、これが奈良時代に日本へ伝わり、短冊に願いを書いて吊るす笹飾りとなっていきました。

棚機津女(たなばたつめ)

日本の古くからあるお盆の風習で、女性が着物を織ってお供えし、豊作を願う儀式。選ばれた女性は棚機津女と呼ばれ、棚機(たなばた)という機織り機が使われていました。中国由来の伝説とこの神事が結びつき、棚機の読み方を当てて七夕を“たなばた”と読むようになったと考えられています。

七夕の行事食

七夕 索餅

年間行事には行事食という定番の料理がつきものです。しかし、七夕の行事食には馴染みが薄いかもしれません。元々は、索餅(さくべい)という米粉や小麦粉を練り、ひねって揚げたお菓子が七夕の食べ物です。中国では無病息災を祈願して、7月7日に索餅を食べる風習がありました。それが日本に伝わり、同じ小麦粉から作られる素麺へと変化します。裁縫の糸に似ている、天の川に見立てる、暑い夏に最適などの理由から現在も風習として残っています。

七夕の食事と日本酒アレンジ

七夕は星に願いを込める行事です。お祭りには縁起の良い食事をしたいもの。家族が集まる時のお祝いといえばお寿司が定番ではないでしょうか。特にちらし寿司はアレンジしやすく、家族で作りやすく、何より大人も子どもも大好きなメニューです。七夕らしい盛り付けにして、家族で楽しんでみませんか。

織姫彦星の手まり寿司

織姫彦星の手まり寿司

子どもたちには可愛らしいお寿司を。酢飯に甘辛く味付けした油揚げや椎茸などを細かく刻んで混ぜ、丸めます。頭に海苔を巻き、星型のにんじんなどを乗せて一口サイズの手まり寿司に。小さい子どもも手でつまんで食べられる形です。

天の川ちらし寿司

天の川ちらし寿司

大人はお酒のおつまみとしてちらし寿司を。酢飯に具材を混ぜ、全体に錦糸卵を散らし、きゅうりなどで天の川に見立てます。オクラはさっと茹でて切るだけで星型になり、七夕メニューには欠かせません。お酒は「久保田 千寿 純米吟醸」を合わせましょう。軽快でキレの良い「久保田 千寿 純米吟醸​」は夏の暑い日にもぴったりです。

日本酒カクテル

日本酒カクテル

ちらし寿司には、日本酒カクテルを合わせてみてはいかがでしょう。
柑橘類を絞った汁、緑茶をそれぞれ凍らせます。凍ったらグラスに入れ「久保田 純米大吟醸」を注ぐだけ。氷がゆっくりと溶け、日本酒と絡み合っていきます。フルーティーな香りに緑茶の甘みとコクが加わり、ちらし寿司とよく合います。柑橘類はオレンジ、ライムなど何でもOK。甘めが好きな方はガムシロップを少々垂らしても。「久保田 純米大吟醸」の華やかな香りにほんのりと柑橘が加わり軽快ですっきり。乾杯酒にもぴったりです。

食で七夕を楽しもう!

何となく過ごしてきた七夕も、実は中国から伝わってきた文化が少しずつ日本独自の風習となってきたことがわかってきました。家族や友人と集まり、食卓を囲みながら七夕の行事を楽しんでみてはいかがでしょう。

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まゆみ

まゆみ

酒匠、料理研究家。 1日も欠かすことなく酒を呑み続ける、驚胃の持ち主。郷土料理を大事にし、添加物の無い食卓を心がけている。ブログ「スバラ式生活」は人気。著書に、うち飲みレシピ、スバラ式弁当がある。