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日本酒の造り方を解説!安全安心な製品を皆様に瓶詰めしてお届けする「ボトリング」
2021.03.26

特集

日本酒の造り方を解説!安全安心な製品を皆様に瓶詰めしてお届けする「ボトリング」

日本酒は米・水・米麹から作られるお酒です。この3つの原材料から、どのように日本酒が造られているのか、一つ一つの工程にスポットをあてて紹介していきます。最終回は、お酒の出荷直前の瓶詰め工程についてです。

酒造り工程

まずは日本酒ができるまでを簡単に紹介します。
酒造りは、原料となる玄米を精米し、白米にすることから始まります。その後、白米を洗い(洗米)、水に浸け(浸漬)、蒸す作業(蒸米)が行われます。蒸した米の2割ほどが、麹造り(製麹)に用いられます。
麹が完成すると、次の作業である仕込みに移ります。タンクに蒸米と麹と水を入れ、酵母を増やしていく、重要な作業です。仕込んだ後は、約一カ月間かけてじっくり発酵させていきます。
発酵を終えたらもろみを搾り、原酒と酒粕に分け(上槽)、大半の日本酒は火入れを行い貯蔵します。数カ月から数年間貯蔵した後、香味を整え、瓶詰めをしてついに完成です。

それでは本題の、瓶詰め工程「ボトリング」の話に移りましょう。
蔵で造ったお酒は、調合棟で香味を整えた後、製品工場で瓶詰めを行っています。繁忙期は、一日最大で約63,500Lものお酒を詰めています。

一言に“瓶詰め”と言っても、工程はこれだけではありません。洗瓶・火入れ・充填(瓶詰め)・冷却・ラベル貼り・箱詰め…と複数の工程を踏んでいるのです。

~洗瓶~

洗瓶

まずは瓶を洗浄し、ほこりや汚れを落とします。1,000本程の瓶が入る洗浄機で、10~15分かけて入念に洗います。
安心安全なお酒を届けるため、資材の検査も徹底。検査機により瓶の口と底に異常がないか検査もしています。

~火入れ・充填(瓶詰め)・冷却~

充填(瓶詰め)

お酒は殺菌のために加温してから、瓶詰めを行います。
ガラスに覆われた衛生的なエリア で、フィラーと呼ばれる円柱状の機械で充填していきます。
「おおきなメリーゴーランドみたい!」
と工場見学に来たお子様が言っていたように、フィラーがくるくると回りながらお酒を瓶に詰めていきます。一時間に一升瓶約4,000本の瓶詰めが可能です。

工場内には4台のフィラーがありますが 、朝日酒造の日本酒は80種以上 、さらに様々な容量があります。それぞれの瓶の形状や容量に合わせて、フィラーの細かな部品を取り換えることで、全種に適応させています。

瓶詰めした商品の検液中

瓶詰めした後は、担当者が目視で一本一本検査をします。お酒が所定量入っているか、瓶に傷がないか、中に異物が入ってないか、王冠に変形がないか等をチェックしています。
無事に瓶詰めを終えたお酒は、品質維持のため冷却しています。

~ラベル貼り~

和紙ラベル貼り

いよいよ商品の顔となる「ラベル」貼りです。生産開始時に、表ラベル・裏ラベル・ラベルの日付・王冠に間違いがないか、担当者二人で入念にダブルチェックをします。

久保田の和紙ラベル

「久保田 萬寿」や「久保田 千寿」の顔には、手すきの和紙ラベルを使用しています。一枚一枚厚さや大きさが異なるため、ラベルの貼り具合をみて、機械を微調整します。

機械の微調整

和紙は気温と湿度の影響を大きく受けます。2種類ののりを使用し、ブレンド量を変えることで、その日の気候に合わせた粘着度にしています。まさに職人技なのです。

~箱詰め~

日本酒の箱詰め

瓶詰め工程の最後となる「箱詰め」です。大量の商品を機械で箱詰めした後も、ひと箱ずつ、規定の本数が入っているか検査しています。
この後、皆様のもとに向けて出荷が始まります。

このように、人の技と機械の協同作業により、洗瓶・火入れ・充填(瓶詰め)・冷却・ラベル貼り・箱詰めといった複数もの工程を、40~50分ほど でスピーディーかつ安全に行っています。

久保田千寿

現在のような体制ができるまでには、これまでに様々な挑戦や苦労がありました。
特に大変であったと伝えられているのが、和紙のラベル貼り。1985年の「久保田」発売当時は、和紙ラベルを貼れる機械が世になく、一本ずつ手貼りをしていました。詰める前にお酒を加熱しているため瓶が非常に熱く、やけどすることもあったそうです。機械化に向け、試行・改良が重ねられ、一年の時を経てついに機械での作業が開始しました。

先人たちの努力があり、現在のような安全・安定かつ大量の製品化ができるようになったのです。

「安全安心なお酒を、美味しいと笑顔になっていただけるお酒を、皆様に届けたい」
変わらぬ想いとともに、今日も、そしてこれからも酒造りに励んでいきます。