日本酒「久保田」と楽しむ、秋田県のご当地グルメ3選
毎回1つの都道府県にスポットを当て、久保田ファンと朝日酒造社員が一緒にご当地グルメと久保田を味わいながら、その地域やグルメにまつわるトークを楽しむオンライン飲み会「久保田ご当地グルメ部」。今回は、秋田県をテーマに開催しました。ファンや社員おすすめの、久保田と楽しめる秋田県のご当地グルメをご紹介します。
楽しむ
寒い季節に、体の内側から温めてくれる鍋料理。日本酒「久保田」ファンの方々に「日本酒に合う鍋といえば?」とアンケートを取ったところ、おでんに始まり26種類もの様々な鍋が挙がりました。 日本全国には、その土地ならではのご当地鍋が多数あり、日本酒とも相性抜群です。 ファンの方々の推薦をもとに、朝日酒造社員が実際に取り寄せて美味しかったご当地鍋をご紹介します。
宮城県の冬の名物鍋が「せり鍋」です。
せりは、セリ科の多年草で、春の七草の一つとして知られています。七草がゆにはせりの茎や葉を使用しますが、せり鍋は根っこの部分まで丸ごと使うのが特徴です。
宮城県はせりの生産量日本一で、特に名取市はせりの名産地として知られており、名取市のせりは「仙台せり」と呼ばれています。せりには夏せりと冬せりがあり、4月~6月に出荷されるのが「葉せり」、9月~3月に出荷されるのが「根せり」で、せり鍋に使うのは根せりです。冬場になると、宮城県内のスーパーでは、せりやせり鍋専用のつゆが売られているらしく、飲食店でも忘年会で食べるのが定番です。
せり鍋のスープは鶏出汁のしょうゆベースが主流ですが、具材は鶏のほか、鴨や海鮮のところもあるそうです。せりを山のように鍋に盛り、さっと火が通った状態で食べるのがおすすめ。独特のほろ苦さの中にすっとした爽やかさを感じ、根の食感やうま味がやみつきになります。
せり鍋に合う久保田として、ファンの方が口を揃えておすすめと話すのが「久保田 萬寿」。「萬寿とすごい相性がいい。気持ちが温かくなって、食べて飲んで止まらなくなる」「スープのうま味と塩味と鶏の脂を含んだせりの根っこに、萬寿のまるみと甘味の部分が合う」と口々に絶賛されていました。
秋田の鍋といえばきりたんぽ鍋が有名ですが、ぜひこちらも試していただきたい「だまこ鍋」。きりたんぽ鍋は、県北の鹿角(かずの)地方が発祥であるのに対し、だまこ鍋は県央の八郎潟町や五城目町周辺の南秋地方が発祥の鍋料理です。
比内地鶏をベースにしたスープに、鶏肉やマイタケ、長ネギ、ごぼうなどの具材を入れる鍋で、きりたんぽ鍋と似ていますが、違いは入れるお米の形です。きりたんぽ鍋は、潰したお米を棒に巻きつけ、表面をこんがりと焼いた棒状のものを入れますが、だまこ鍋は、お米をすり鉢で潰して一口サイズに丸めたものを入れます。ちなみに、このお米を潰すことを「はんごろしにする」と言ったりするそう。
きりたんぽよりも作るのが簡単なため、家庭でもよく食べる鍋で、学校の給食にも出たりするそうです。
だまこ鍋を食べる時のポイントは、フライパンでだまこを焼いて焦げ目をつけること。焼くことで香ばしくなり、カリッとさも出てさらに美味しくなります。
このだまこ鍋におすすめいただいたのは、「久保田 百寿」。「20代の時から久保田を飲んでいて、久保田がすごく好きで、毎日飲むなら百寿が好き」と話すファンの方のイチオシです。具材やあっさりの醤油ベースのスープの味わいや風味を損なわず、バランスよく楽しめる組み合わせとなりました。
同じ味噌でも、こちらは八丁味噌を使用した、愛知県の「鶏味噌鍋」。
鶏肉、ネギ、きのこ、豆腐などの具材を、熱の伝わりやすい鉄鍋を使い、八丁味噌で煮込む鍋料理です。愛知県の名物である鶏肉と八丁味噌の両方を味わえる、愛知県らしさ溢れる一品です。
濃厚なコクのある甘辛い風味で、八丁味噌と鶏肉の相性がよく、味噌の染み込んだ弾力ある鶏肉は食べ応えがあります。鶏肉の出汁が含まれたスープを吸収した野菜の味わいも楽しめます。
そんな鶏味噌鍋には、「久保田 純米大吟醸」がおすすめ。純米大吟醸は、華やかな香りを持ちながらも久保田の代名詞であるキレや透明感を充分に残したお酒です。ファンの方からは、「八丁味噌を使った鶏味噌鍋の濃厚な味わいを久保田 純米大吟醸がさっぱりさせてくれる。飲みやすいけれども、お酒を飲んでいるなときちんと感じられる日本酒らしさも味わえて、そのバランスが料理に寄り添ってくれる」というコメントをいただきました。甘味・酸味などの味わいのバランスの良さという純米大吟醸の特長が発揮されているようです。
最後を飾るご当地鍋は、石川県の「とり野菜みそ鍋」です。
「とり野菜みそ」は、大豆と米麹から作る米味噌に数種類の調味料や香辛料などを混ぜ合わせた調味味噌で、「各家庭に必ずある」「石川に帰省した際は絶対に箱で買って帰る」とファンの方も話すほど、石川県民が愛するソウルフードです。
とり野菜みそが生まれたのは、江戸時代の頃。廻船問屋を営んでいた「まつや」の初代当主が、船上で栄養価の高い食事を摂れるようにと考えたのが始まりです。「とり野菜みそ」の名前の“とり”は、てっきり鶏肉の“鶏”と思っていましたが、この歴史からも分かるように、野菜や栄養を“摂る”という意味が込められているのです。
鍋にするのが一般的ですが、それ以外にも肉や魚に漬け込んで焼いたり、煮物の隠し味に入れたりと、さまざまな料理に大活躍します。
ファンの方々が口々に美味しさを語るとり野菜みそ鍋。その味わいは、魚介、チキン、ガーリック、香辛料などが入り混じった複雑かつ甘味の強い味わいで、やみつきになる後を引く美味しさです。これは確かに普通の味噌とは全く違います。
この鍋に合うおすすめは、「久保田 千寿」。千寿を合わせると、果物を加えたような爽やかな風味が感じられ、より広く口内にうま味が染みわたっていきます。もともと食が進む味わいのとり野菜みそ鍋ですが、お酒と合わさることで軽快な爽やかさが加わるため、より量を食べ進められるようになりました。
ご当地鍋には、具材や調味料をお取り寄せできる商品もあります。ぜひ、お好きな鍋と日本酒で、寒い夜にもほっと温まりまりませんか。