生珍味に合う日本酒タイプは、まさかの〇〇⁉ペアリングを研究
“定番のおつまみに最も合う久保田はどれか”を一緒に探求するワークショップ「酒楽の里 あさひ山 駅ナカ研究室」。第5回目は「生珍味」をテーマに、定番の日本酒4種と合わせながら、最も相性の良い組み合わせについて、参加者と一緒に研究しました。
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“定番のおつまみに最も合う久保田はどれか”を一緒に探求するワークショップ「酒楽の里 あさひ山 駅ナカ研究室」。第3回目は「珍味」をテーマに、定番の日本酒4種と合わせながら、最も相性の良い組み合わせについて、参加者と一緒に研究しました。
珍味、それは思わず日本酒が飲みたくなるお酒のお供です。珍味であればどんな日本酒でも合いそう、と思いがちですが、きっと珍味それぞれに合う日本酒のタイプも異なるはず。珍味と日本酒の組み合わせを極めれば、より日本酒が美味しくなるのでは、と開催した今回。
用意した日本酒は、タイプの異なる「久保田 千寿 純米吟醸」「久保田 純米大吟醸」「久保田 百寿」「久保田 ゆずリキュール」の4種類、そして珍味は「エイヒレ」「甘エビの寒風干し」「ホタルイカの魚醤干し」の3種類です。
まずは、珍味の定番エイヒレから試してみます。珍味とは間違いがなさそうな百寿と合わせると、「エイヒレの旨味が増した」「エイヒレの甘味と旨味が強く、味の濃いおつまみには百寿が良く合う」と、予想通りの相性です。
さらに、「食中酒としての百寿のポテンシャルが感じられるぴったりな相性」「そのまま飲むより、エイヒレとの方が美味しく感じる」と、エイヒレの美味しさだけではなく、エイヒレと合わせることで百寿をそのまま飲んだ時よりも美味しくなるという意見も。
好き嫌いが分かれたのが、純米大吟醸。「エイヒレの甘味とお酒の甘味がマッチ」という方もいれば、「両方の甘味が強く、ちょっと重めな組み合わせ」という方も。
また、珍味とは合わないだろうと思っていたゆずリキュールは、「甘い×甘いの組み合わせで意外性がある」「ゆずのさっぱりとエイヒレの甘味が◎」と、意外な美味しさの発見があったようです。
続いての珍味は、甘エビの寒風干しです。日本海産の甘エビを新潟の寒風にて干した珍味で、甘エビの凝縮した旨味が口の中に広がる一品です。
純米大吟醸と合わせると「甘エビの旨味を強く感じられる」「甘エビの強い味わいにも酒の味わいが崩れない」と、甘エビの旨味を強調する組み合わせに、千寿 純米吟醸と合わせると「甘エビ特有の臭みが消えるすっきりペアリング」「千寿のキレと相性良し」と、すっきりと楽しめる組み合わせとなり、どんな風に楽しみたいかで合う日本酒も変わるようです。
ちなみに、鉄板と思われた百寿と合わせると、「甘エビ本来の味わいと相性が良い」「甘エビの美味しさを引き立てる美味しい組み合わせ」とやはり間違いがない感想がある一方で、「甘エビの味わいが強く、少し合わなかった」「百寿のドライな辛味で甘エビの生臭さが出てくる」などの意見も出てきました。
そして最後に、ホタルイカの魚醤干しです。日本海産のホタルイカを、能登伝統の魚醤であるいしりに漬けて丸干しした珍味です。
ホタルイカ独特のクセや苦味があるので、純米大吟醸と合わせると「日本酒の苦味や辛味が際立つ」「華やかな香りとホタルイカ特有の生臭い香りがバッティングする」といった声や、ゆずリキュールも「罰ゲームっぽい組み合わせ。ホタルイカの生臭さが強調される」「ホタルイカと合わせるとゆずの苦味が増す」と、なかなか合う日本酒を選ぶようです。
そこで活躍するのは、安定の百寿。「ボディがしっかりしている分、千寿よりも合う」「ホタルイカのクセがほどよく和らいで美味しい」と大絶賛。また、ホタルイカの部位によっては味わいが異なるため、「ホタルイカの足の部分とはとてもよく合う!頭は苦い」といった声も。ホタルイカのクセ、苦味を百寿がしっかりしたボディで受け止め、寄り添い、洗い流す味わいに評価が集まった結果となりました。
珍味一つ一つにも個性があり、それぞれ合う日本酒は異なるということが分かった今回。その中でも、やはり「珍味には百寿が間違いなし」という、予想通りの結果も再確認できました。
百寿は、珍味3種類とも酒をそのまま飲んだ時よりも、珍味と合わせた時の方が美味しく感じる、という評価が多く、どんな料理やつまみにも合う、食中酒としての百寿の真骨頂を発揮しました。次から百寿を飲む時は、何か肴を用意して楽しむようにしてみてくださいね。
百寿に次いで評価が高かったのは、千寿 純米吟醸。やはり、辛口のすっきりタイプが珍味には最も合う組み合わせとなりました。
袋を開ければそのまま食べられる手軽な珍味ですが、合わせる日本酒は適当に選ばず、次からはちょっとこだわって選んでみませんか?日本酒がより美味しくなること、間違いなしです。