日本酒「久保田」のランクや価格は?香り・味わい・造りを社員が独自解説
「久保田」といったら萬寿や千寿が有名ですが、実は10種類以上あり、香りや味わい、造りがそれぞれ異なります。本記事では、「久保田」商品を価格順に並べ、朝日酒造・研究センターの中村さんの解説とともにご紹介します。
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日本酒好きが高じて、様々な日本酒の資格を取る人が増えています。資格取得が日本酒好きの証となるのはもちろん、将来的に国内外で活躍する道が拓けるかもしれません。本記事では日本酒に特化した資格を取る方法や、おすすめの勉強に役立つツールを紹介します。
目次
「日本酒ソムリエ」という言葉をよく耳にするかもしれませんが、実際には「日本酒ソムリエ」という正式名称の資格は存在しません。
というのも日本酒に特化した資格は複数あり、それらを取得した人を分かりやすく呼ぶための通称として「日本酒ソムリエ」と広く使われています。
それを踏まえて、日本酒に特化した資格を紹介します。
唎酒師(ききさけし)
日本酒サービス研究会・酒匠研究会連合会(通称SSI)による日本酒の販売、提供に関する資格です。1991年にスタートしてから、飲食業や酒類流通販売業に従事する人を中心に4万人以上が取得しており、約12,000名が唎酒師として国内外で活躍しています。
SAKE DIPLOMA(正式名称J.S.A. SAKE DIPLOMA認定試験)
一般社団法人日本ソムリエ協会が主催する、日本酒に特化した認定資格です。日本の食文化がより一層普及・向上することを目的としており、日本酒の正しい知識やサービス提供の高い技量が求められます。
酒匠(さかしょう)
2005年にスタートした酒匠は、唎酒師と同じく日本酒サービス研究会・酒匠研究会連合会(SSI)の認定資格です。唎酒師の上位資格としても知られ、ここで紹介する資格の中では最難関と言えるでしょう。
上記の資格は、日本酒に関わる仕事に従事する人だけでなく、日本酒愛好家も多く取得しています。では、資格を取得するメリットは、どんなところにあるのでしょうか。
・日本酒の楽しみ方が広がる
日本酒の歴史や造り方、米の産地による違いなど、幅広い知識を体系的に学ぶことで日本酒の造詣を深められます。日本酒のラベルから多くの情報を読み解ければ、好みの日本酒を見つけやすく、料理との相性が瞬時に判断できるなどの実用的なスキルも身に付きます。
・「日本酒のプロ」として活躍できる
今や日本酒は世界で注目され始めています。日本酒の総合的な知識は、自身が日本酒を楽しむためだけでなく、さまざまな場面で役立ちます。ブログなどで豆知識を発信したり、日本酒のイベントを企画したりと、将来的な仕事につながる可能性も広がることでしょう。
数ある日本酒に関する資格のうち、特に有名なものです。なお唎酒師とは、季節や料理に合わせた日本酒の提供、銘柄に適した飲み方のアドバイスなどができる日本酒のプロフェッショナルを意味します。幅広い知識とともに、実践的なノウハウが求められます。
【受験資格】
20歳以上
【試験形式】
協会が主催する養成講座の受講が必須となります。後述する「通信プログラム」以外の受講者は、講座終了後に第一次~第四次試験で合格すると資格を得られます。
【試験内容】
・一次、二次試験:筆記(一部記述式)
・三次試験:テイスティングを伴う筆記
・四次試験:筆記(記述式)
【受験料】
協会主催のプログラム受講料と受験料がセットになっており、以下の4種類から選べます。
➀通信プログラム:78,400円
全3回の課題があり、すべての課題が基準に達した場合は試験が免除され、唎酒師として認定されます。
②2日間集中プログラム:139,100円
事前学習後、東京、大阪を始めとする主要都市の会場で集中講義と試験を実施します。
③受験プログラム 1日通学コース:58,800円
1日通学して重点を学んだ後、1年以内に受験をするプログラムです。
④受験プログラム オンデマンド受講コース:58,800円
通信プログラムと同じ教材と、講習会の動画教材で学習します。通信プログラムとは異なり、課題の提出や添削はありません。講座終了後、試験に合格すると資格が取得できます。
【2020年の試験日程】
年複数回実施
※詳しくは協会のホームページを参照してください。
【申し込み方法】
いずれも協会ホームページ内より申し込みが可能です。また、専用申込書をダウンロードして、郵送やFAXでの申し込みもできます。
世界で活躍するソムリエ、田崎真也氏が会長を務める「一般社団法人日本ソムリエ協会(J.S.A.)」による資格です。2017年にスタートした、日本酒の新しい資格として注目を集めています。
【受験資格】
・第一次試験基準日において年齢20歳以上(国籍、職種、経験不問)
・J.S.A.SAKE DIPLOMA 資格を保有していない
【試験内容】
一次試験:コンピューターで回答する選択問題
二次試験:テイスティング、論述
(一次試験は2回まで受検可能)
J.S.A. SAKE DIPLOMA教本が配布され、その内容を元にして出題されます。
【受験料】
一次試験を1回受験する場合は29,600円、2回受験する場合は34,440円です。
※一般社団法人日本ソムリエ協会の賛助会員であれば、会員価格で受験できます。
【試験のスケジュール】
年1回実施
※詳しくは協会のホームページを参照してください。
【申し込み方法】
出願期間内に協会ホームページ上から申し込みます。
酒匠は「日本酒・焼酎のテイスティング専門家」という位置付けの資格です。講習会で使用するテイスティングサンプルは200以上にものぼり、試験に向けた学習を通して高度な日本酒テイスティング能力を習得できます。
【受験資格】
以下のいずれかを満たす場合、職務経歴書を提出すれば受検可能
1) FBO(料飲専門家団体連合会)認定会員在籍通算年数が3年以上である
2) SSIが主催する「蔵元体験実習」、FBOアカデミー「造って学ぶ日本酒道場」「日本酒学講師とめぐる蔵元見学ツアー」に1回以上参加したことがある
3) 所定のレポートを提出している
【試験形式】
プログラムを受講後に受験(1年以内に試験を受ける必要あり)
【試験内容】
・一次試験:筆記
・二次~四次試験:テイスティング
【受験料】
受講受験料:78,000円
【試験のスケジュール】
年1回実施
※詳しくは協会のホームページを参照してください。
【申し込み方法】
協会ホームページの申込フォームに必要情報を入力して申し込みます。
将来的に「日本酒ソムリエ」を名乗りたいと考えるなら、高い専門知識を身に付ける必要があります。効率よく勉強を進めるには、自分に合ったツール選びが重要です。ここでは資格試験に限らず、日本酒について学べるツールを紹介します。
試験の公式テキストには日本酒の歴史や造り方、提供時のマナーなどの情報が凝縮されています。過去問題集やテキストをインターネットでダウンロードできるケースもあるので、活用してください。
日本酒の製造工程の理解やテイスティングの向上には、実際に五感で体験することも大切です。
テキスト学習と並行して、日本酒について学べる教室や講座を受講してはいかがでしょう。
ワインスクールが開催しているケースが多く、東京・名古屋・大阪などの都市部は豊富に開催されています。酒蔵メーカーによるセミナーでは実際の設備を見学でき、さらに理解が深まります。
なお、新型コロナウイルス感染症が懸念される今、オンライン講座を活用した受講スタイルも注目を集めています。
YouTubeには日本酒ソムリエによる解説動画も多数アップされており、プロによるリアルな情報が得られます。興味のあるテーマや、解説が分かりやすいと感じる動画を集中して見るのがおすすめです。
日本酒の輸出率は年々高まっており、今後の世界的な日本酒ブームを予感させます。それは同時に、日本酒の幅広い知識を持ち、最適なアドバイスができるプロフェッショナルの需要が国際的に高まりつつあるということ。日本酒ソムリエになって国内外で活躍するプランも夢ではありません。日本酒の楽しみ方を広げる意味でも、資格取得は有意義な経験になるでしょう。