10月1日は「日本酒の日」。その由来や乾杯イベントも紹介!
2021.09.29

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10月1日は「日本酒の日」。その由来や乾杯イベントも紹介!

「日本酒の日」とは、酒蔵が日本酒造りを始める、酒造元旦とも呼ばれる10月1日に制定された記念日です。日本酒の日には、全国各地でさまざまなイベントが行われてきました。こちらの記事では日本酒の日の由来や、10月と日本酒の関係性、10月1日当日に開催されるイベントなどについてご紹介します。

目次

  1. 「日本酒の日」の意味と起源
    1. 日本酒の日の由来や込められた意味とは
  2. 日本酒の日が10月1日に制定された2つの由来
    1. 日本酒造りが始まるタイミングだから
    2. 十二支の「酉」が酒と関係しているから
  3. 日本酒の日がある10月と日本酒の関係
    1. 10月の和名「神無月」の語源に日本酒が関係
    2. 10月は日本酒が特に美味しい季節
    3. 10月前後には「ひやおろし」や「秋あがり」が登場
  4. 日本酒の日に行われるイベント
    1. オンラインで全国一斉 #日本酒で乾杯 2021
  5. 日本酒の日は、好きな日本酒で乾杯を

「日本酒の日」の意味と起源

升酒

日本酒の日」は10月1日に制定されています。日本酒の日の由来やイベントの前に、まずは日本酒の日に込められた意味や起源から確認しておきましょう。

日本酒の日の由来や込められた意味とは

日本酒の日は、日本酒造組合中央会によって1978年に制定されました。
古くから日本人に親しまれてきた日本酒は、日本の文化とも言える飲み物の1つです。日本酒の日には、「日本酒を後世に正しく伝えよう」という考えや、「日本酒が人々にさらに愛されますように」といった願いが込められています。  

制定されて40年以上が経過した現在、毎年10月1日は全国の日本酒ファンが思い思いのお酒を楽しむ日として浸透しています。

日本酒の日が10月1日に制定された2つの由来

日本酒と徳利

日本酒の日が10月1日に制定されたのは、日本酒造りが始まる時期や十二支の「酉」が関係しています。ここでは、日本酒の日が10月1日に決まった由来を解説します。

日本酒造りが始まるタイミングだから

米と水は、日本酒の味わいを大きく左右するポイントです。原材料の米の違いによって日本酒の旨味や香り、味わいにも変化が表れるため、酒蔵は美味しい日本酒に仕上がるよう米づくりからこだわっています。新米の収穫が始まる10月は、多くの酒蔵が日本酒造りを始めるタイミングで、古来酒の月と考えられてきました。

現在の日本酒業界の暦では、毎年7月から翌年6月までを1年と数えていますが、もともとは10月から翌年9月までを1年としていました。そのため、10月1日は「酒造元旦」とも言える日なのです。

十二支の「酉」が酒と関係しているから

古代中国で誕生した十二支は、その月を表す記号として扱われていました。その中の「酉」の本来の役割は、「酒つぼ」を表す象形文字。そのため、お酒に関係する「酌」や「酔」などの漢字には「酉」が使用されています。

日本における「酉」は十二支の10番目であることから、10月がお酒の月となり、1ヵ月が始まる1日が日本酒の日になった、とも考えられています。

日本酒の日がある10月と日本酒の関係

久保田 千寿 秋あがり

日本酒の日がある10月と日本酒には深い関わりがあります。それらを知れば新たな魅力を発見でき、日本酒を飲む時間がさらに楽しくなるはずです。

10月の和名「神無月」の語源に日本酒が関係

「神無月(かんなづき)」は、「醸成月(かもなしづき)」が語源という説があります。醸成月とは、「新米でお酒を醸す月」という意味です。また、神無月は「神を祭る月」といった意味を持つ「神な月」が語源という説も。日本酒は神様にお供えするものだと考えられてきたため、神を祭るこの時期には日本酒が飲み交わされていました。

10月は日本酒が特に美味しい季節

酒蔵は秋から厳冬、春にかけて日本酒の仕込みをします。火入れしてから貯蔵タンクに囲い、涼しい酒蔵の中で夏を越したお酒は、時間をかけてゆっくりと熟成していき、10月頃(秋頃)には芳醇なお酒に仕上がります。

熟成したお酒だけではなく、搾りたてのフレッシュな新酒も楽しめる時期です。そして10月は、山の幸や海の幸が食卓に並ぶ時期。旬の食材とともに楽しむ日本酒は、より一層美味しく感じるはずです。    

10月前後には「ひやおろし」や「秋あがり」が登場

9月、10月頃には「ひやおろし」や「秋あがり」と呼ばれる日本酒が登場します。
「ひやおろし」とは、お酒の状態を指す言葉です。春に搾ったお酒を1度だけ火入れした後、夏の間に熟成させ、2度目の火入れをせずに出荷するお酒のこと。まろやかな旨味に、生の味わいも堪能できます。

「秋あがり」とは、同じようにお酒の状態を指す言葉。春に搾ったお酒が夏を越して熟成し、“秋になり旨味が増した”状態を「秋あがり」と呼んでいるのです。火入れは2度行っています。熟成した、まろやかな深みを感じられます。

日本酒の日に行われるイベント

日本酒の日

日本酒造組合中央会では、毎年日本酒の日に合わせて、各都道府の県酒造組合、酒蔵、飲食店、酒販店等と連携して、日本酒で乾杯するイベントを全国各地で行っています。
今年で7回目を迎えますが、2020年以降は新型コロナウイルス感染症の影響でオンラインイベントへシフト。全国で乾杯するオンラインイベントやキャンペーンを開催しています。

オンラインで全国一斉 #日本酒で乾杯 2021

今年は、10月1日の17:30からYoutubeLiveで「オンラインで全国一斉 #日本酒で乾杯 2021」をライブ配信します。全国から誰でも自由に参加できるイベントです。

日本酒の未来について語るパネルディスカッションや、世界、全国各地の日本酒アンバサダーが「日本酒で乾杯!」するビデオレターの紹介など、コンテンツが盛りだくさん。そして19:00に合わせて、 「日本酒で乾杯」の発声を行い、全国一斉に、店舗、イベント会場、ご自宅と同時に乾杯を行います。全国のイベント会場、取材可能な飲食店からライブ中継を行い、日本酒で乾杯の様子を伝えます。

また、TwitterやInstagramから「#日本酒で乾杯2021」を付けて、日本酒で乾杯している写真、日本酒を楽しんでいるイベントや飲食店の風景、家飲みの食卓シーンの写真を投稿するとプレゼントが当たるキャンペーンも開催しています。

日本酒の日は、好きな日本酒で乾杯を

オンライン飲み会

日本酒の日はお酒の美味しい季節が始まることを祝い、乾杯して日本酒を楽しむ日です。
なかなか集まって日本酒を楽しむというのは難しいご時世ですが、好きな日本酒やおつまみを揃えて、オンラインで大切な人たちとつながり、乾杯してはいかがでしょうか。