日本酒「久保田」と楽しむ、岩手県のご当地グルメ3選
毎回1つの都道府県にスポットを当て、久保田ファンと朝日酒造社員が一緒にご当地グルメと久保田を味わいながら、その地域やグルメにまつわるトークを楽しむオンラインイベント「久保田ご当地グルメ部」。今回は、岩手県をテーマに開催しました。ファンや社員おすすめの、久保田と楽しめる岩手県のご当地グルメをご紹介します。
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11月11日はいい麺の日です。日本の主食は米と言いつつ、うどん、そば、ラーメン、パスタなど麺も主食として定着しています。さらに、日本全国にはさまざまな麺料理があり、ご当地麺として人気を博しています。朝日酒造社員が実際に食べて美味しかった、日本酒と合うご当地麺をご紹介します。
香川県のご当地麺といえば、誰もが知っている「讃岐うどん」。香川県内で製造されたもの、手打ちまたは手打ち式のもの、加水量が40%以上、加塩量が3%以上、熟成時間は2時間以上、茹で時間は15分以内、という項目を満たすものが讃岐うどんと呼ばれます。
讃岐うどんの最大の特徴は、そのコシの強さ。うどんの生地を足で踏む「足踏み」という製法で作るため、生地がしっかりと捏ねられ、ねばりが出てコシが生まれます。
食べ方も色々あり、最もベーシックな温かいイリコ出汁をかける「かけうどん」や茹でたお湯と共に器に盛る「釜あげうどん」、濃い目のつけつゆをかける「ぶっかけうどん」、うどんに直接しょうゆをかけて食べる「しょうゆうどん」、生卵をからめる「釜玉うどん」などさまざまです。
定番のかけうどんと合わせて美味しかったのは、「久保田 千寿 純米吟醸」です。イリコ出汁の優しい風味とほっこりするようなうま味に、千寿 純米吟醸が合わさると、千寿 純米吟醸の柔らかな味わいがより丸く、よりふくよかな味わいに感じられます。イリコ出汁も日本酒もとてもマイルドになるまろやかペアリングです。
冷やかけうどんには、意外にも「久保田 スパークリング」がおすすめ。スパークリングの強い甘味が出汁のうみ味とも合い、食後感も爽快なので夏にはもってこいの組み合わせです。
埼玉県の名物うどんは「武蔵野うどん」。埼玉県西部や東京都多摩地区発祥の郷土料理で、そのあたりの地域は武蔵野台地や武蔵野と呼ばれることから、武蔵野うどんと名付けられました。
武蔵野うどんの特徴は、コシが強く太いうどん麺です。このうどんをザルに盛り、温かいつけ汁につけながら食べるのが、武蔵野うどんの食べ方です。つけ汁は、鰹節などで出汁をとった汁に豚肉やネギなどの野菜を入れた肉汁が一般的で、店舗によってはきのこ汁、なす汁などもあるそうです。
武蔵野うどんとぴったりだったのは、特別本醸造酒の「久保田 百寿」。出汁の風味が引き立ち、つけ汁の旨味がさらに増して感じられます。うどんを食べ終わった後、出汁割りの要領で温めた百寿につけ汁を入れてみると、これがまた最高です。
群馬県のご当地麺は「おっきりこみ」。小麦で作られた幅の広い麺を、にんじんや長ネギといった野菜やきのこなどと一緒に煮込む麺料理です。
塩を入れずに打った生麺を煮込むことから、打ち粉が溶け出してとろみが出るのが特徴です。味付けは醤油味が一般的ですが、味付け、麺の太さ、使う野菜などに決まりはなく、幅の広い麺を使うこと、野菜を使うこと以外はそれぞれの家庭によって特色があります。野菜の甘味、うま味がたっぷり溶け込んだ汁に、とろみのある麺が絡みます。
おっきりこみにおすすめの久保田は、「久保田 千寿」。千寿の持つ甘味とおっきりこみの持つ甘味がしっかりと調和しました。それでいて日本酒を飲んでいるという主張も感じられ、その主張がスパイスとしておっきりこみのまったりとした風味を引き締めます。
山梨県の代表的な郷土料理である「ほうとう」。小麦粉を練って伸ばし太く平らな麺状に切ったものを、かぼちゃやじゃがいも、里芋、白菜、にんじん、ねぎ、ごぼう、しいたけなどたっぷりの野菜と一緒に、味噌仕立ての汁で煮込んだものです。山梨県には「うまいもんだよ、かぼちゃのほうとう」という言葉があるほど、ほうとうにはかぼちゃが欠かせません。
ほうとうは下茹でをせずに具材と一緒に煮込んでいくので、麺の打ち粉が溶け、汁にとろみがついていきます。柔らかく煮込まれた麺に、色々な野菜から出たうま味がぎゅっと染み込んで、そこにかぼちゃの優しい甘さが広がり、なんともほっこりとする味わいです。
このかぼちゃほうとうにおすすめなのも、おっきりこみと同じく「久保田 千寿」。かぼちゃの甘味と千寿の甘味がマッチします。
岩手県盛岡市のご当地麺であり、盛岡三大麺の一つである「盛岡冷麺」。ツルっとした独特の歯触りの麺を牛骨や鶏肉を煮込んだスープに入れて、カクテキやキムチをトッピングした、辛味のある麺料理です。
麺は小麦粉とじゃがいものでんぷんで作って、コシが強く表面はツルっとした半透明の麺。麺自体に甘味があり、噛めば噛むほど味わい深い美味しさとつるっとした喉ごしを楽しめます。スープは牛骨に鶏ガラを加えて出汁をとり濃厚な旨味があるスープに、そして、咸興冷麺ならではの辛味や酸味をカクテキやキムチで加えています。麺やスープの味がしっかりしているので、トッピングのきゅうりなどがさっぱりとした口直しにも。
この冷麺に合うのは「久保田 碧寿」。冷麺の辛味に碧寿のうま味が加わり、まろやかでマイルドな味わいに。麺は噛むほどに甘味が感じられ、碧寿の甘味とほどよく調和していきます。さらに、スープやトッピングのキムチ由来の強い酸味と山廃仕込みの碧寿特有の酸味がマッチしています。食後感として、冷麺と碧寿両方の豊かな余韻を鼻と喉奥で感じるペアリングです。
もう一つの盛岡三大麺である「盛岡じゃじゃ麺」。平打ちうどんのような特製の麺の上に、肉味噌やきゅうり、ねぎをのせて、お好みで酢やラー油、おろししょうがなどをかけてよく混ぜて食べる、盛岡地方の郷土料理です。
白い麺が茶色くなるくらいまでよく混ぜたじゃじゃ麺を一口食べてみると、肉味噌の塩味が想像よりも強く、濃厚な味わいにびっくりします。そんな盛岡じゃじゃ麺に合ったのは、意外にも「久保田 スパークリング」。にんにくやしょうがの風味が強いので、スパークリングのガス感が肉味噌の濃い部分をさらりと流してくれます。肉味噌の強い塩気がガツンと来た後に、スパークリングを飲むと清涼感や爽やかさを感じ、スパークリングのガス感と甘さがすっと切れていき、箸がどんどん進む組み合わせです。
大分県日田市のB級グルメのご当地麺は「日田焼きそば」。
一見普通の焼きそばのように見えますが、その特徴はパリッと香ばしく焼けた麺です。鉄板の上で、蒸し麺ではなく生麺をパリパリの焦げ目がつくまで焼き、豚肉やもやし、ネギをたっぷりと加えてソースで味付けしています。あっさりとしつつも、ほどよい甘みを感じるソースが全体の味をまとめています。そして、独特の麺のパリパリ食感はやみつきになりそうです。
この日田焼きそばと合ったのは、「久保田 百寿」。焼きそばがマイルドな味わいなので、キリッとした百寿の辛味が加わることで、味わいが補完されてベストマッチ。口の中の脂味をさっぱりと洗い流してくれます。百寿を炭酸で割っても、さらに爽快感が加わり、食を進めてくれる組み合わせです。
最後にご紹介するのは、朝日酒造の地元・新潟県のご当地麺の「イタリアン」です。
このイタリアン、いわゆるイタリア料理ではなく、太い中華麺を焼きそばのように炒めてソースで味付けし、その上にトマトソースやミートソースをかけた一品です。
イタリアンにおすすめなのは「久保田 純米大吟醸」。ソースがやや甘めなので甘味のある純米大吟醸が合い、お酒を含んだ瞬間、お酒とイタリアンの香りが二重三重に膨らんで、スッと消えていくベストマッチです。