11月29日はいい肉の日!日本酒と合うご当地ブランド牛5選
2023.11.24

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11月29日はいい肉の日!日本酒と合うご当地ブランド牛5選

11月29日はいい肉の日です。全国有数の肉用牛の産地である宮崎県の「より良き宮崎牛づくり対策協議会」が制定しました。部位やランクなどで様々な選択肢がある牛肉ですが、やっぱり気になるのは産地ではないでしょうか。日本全国にはさまざまなブランド牛があり、中にはほとんど地元でしか流通しない幻の牛も存在します。 今回は、朝日酒造社員が実際に食べて美味しかった、日本酒と合うご当地ブランド牛をご紹介します。

目次

  1. 神戸ビーフ【兵庫】
  2. 飛騨牛【岐阜】
  3. あか牛【熊本】
  4. 米沢牛【山形】
  5. 伊賀牛【三重】

神戸ビーフ【兵庫】

神戸ビーフ

言わずと知れた、兵庫県が誇るブランド和牛です。神戸牛と呼ぶ人も多いかもしれませんが、正式名称は「神戸ビーフ」または「神戸肉」といいます。神戸牛という牛の品種は存在しないのです。
神戸ビーフには神戸肉流通推進協議会が定めた厳しい認定基準があり、それをクリアしたものだけが神戸ビーフを名乗ることができます。まず、兵庫県内の指定生産者のもとで生まれ育った但馬牛の中でも、未経産牛または去勢牛で、兵庫県の食肉センターに出荷されたもの。さらに、霜降りの度合いを表すBMSが6以上、可食部分の割合(歩留等級)がA・B等級、枝肉重量が499.9kg以下、肉質のきめ細かさ、しまり具合がすぐれているといった事項に該当するものだけが、神戸ビーフと呼ばれるのです。

神戸ビーフと「久保田 紅寿」を合わせていただくと、濃厚だけど強すぎず、ほどよくしゅっとしている紅寿の味わいが、神戸ビーフの甘味や脂身とよく合います。神戸ビーフには赤ワインを合わせる方が多いと思いますが、ステーキを食べる際はぜひ日本酒も試してみてください。

飛騨牛【岐阜】

飛騨牛

飛騨牛はご存じの通り日本でも有数のブランド和牛。 岐阜県で育てられた黒毛和牛のうち、基準を満たしたもののみ「飛騨牛」を名乗れます。
そんな飛騨牛のルーツは、農耕のために飛騨地方で飼育されていた牛にあります。農作業の機械化が転機となって、食用の牛としての歴史が始まりました。

そんな飛騨牛をより美味しく味わえるのが「おさだ食品の飛騨牛ローストビーフ」です。飛騨牛は、色々な加工をしてもその力強い味わいを変わらずに楽しむことができ、脂までしっかり食べられます。このローストビーフも、肉本来の濃厚な旨味が噛むたびにじゅわっと溢れ、口の中に広がります。
おさだ食品の飛騨牛ローストビーフを「久保田 純米大吟醸」と合わせると、飛騨牛の持つ旨味や甘味がさらに倍増したような味わいに感じられます。ローストビーフの滴るほどに豊かな味わいと「久保田 純米大吟醸」の華やかな甘味や香りがばっちりと釣り合う、抜群の組み合わせです。

あか牛【熊本】

あか牛

熊本県の阿蘇地域の大自然で育てられたブランド和牛です。
和牛には、黒毛和種、無角和種、日本短角種、褐毛和種(あかげわしゅ)という4つの種類があり、あか牛は褐毛和種という品種の一つに当たります。日本で生産されている和牛は黒毛和種がそのほとんどを占め、よく耳にするブランド和牛もここに該当します。そのため、あか牛は希少な部類の牛と言えるでしょう。その生産量で日本一を誇っているのが熊本県なのです。
あか牛は、阿蘇の雄大な自然の中で牧草を食べ、放牧されてのびやかに育てられているため、ストレスが少なく健康です。そのため脂肪が少ないのが魅力とされています。

ステーキで食べてみると、噛みしめるほどまろやかでジューシーな旨味が口に広がっていきますが、くどさはありません。そして特徴的なのはその柔らかさ。牛肉特有の硬さはなく、噛みやすく飲み込みやすいような肉質です。
バーベキューなどの野趣あふれる料理と相性抜群の「久保田 雪峰」こそ、大自然の恵みであるあか牛にぴったりのはず! と思い合わせてみると、その予感は的中。山廃仕込みの「久保田 雪峰」の乳製品を連想させる香りが通り抜けてたあと、徐々にあか牛の旨味がぶわりと広がります。あか牛のみで食べるよりもその旨味がより克明に立ち上がる組み合わせです。

米沢牛【山形】

米沢牛

山形県を代表するブランド和牛で、米沢牛銘柄推進協議会が認定した置賜三市五町の居住者によって飼育され、登録された牛舎で最も長い飼育期間の牛であること、黒毛和種の未経産雌牛であること、米沢牛枝肉市場若しくは東京食肉中央卸売市場に上場されたもの又は米沢市食肉センターでと畜され、公益社団法人日本食肉格付協会の格付けを受けた枝肉であること(但し、米沢牛銘柄推進協議会長が認めた共進会、共励会又は研究会に地区を代表して出品したものも同等の扱い)、生後月齢32ヶ月以上のもので公益社団法人日本食肉格付協会が定める3等級以上の外観並びに肉質及び脂質が優れている枝肉であること、といった厳しい条件を満たした牛のみに証明印が押印されます。

米沢牛の楽しみ方は様々ですが、山形といえばやっぱり「芋煮」。庄内地方(日本海沿岸部)は豚肉×味噌味の芋煮が主流なのに対し、米沢市を含む内陸地方の芋煮は牛肉×醤油味が基本。今回は米沢牛を使った芋煮を楽しみました。
見た目からはこってりと濃厚な味わいを想像しましたが、意外とあっさり。すき焼きのように感じられる甘さがあり、里芋にもその味わいがしっかり染み込んでいます。牛肉×醤油味の芋煮には「久保田 ゆずリキュール」がぴったりです。芋煮の上品な甘味にゆずのすっきりした風味が加わることで、爽やかな後味になります。
ちなみに、豚肉×味噌味の芋煮には「久保田 千寿」がおすすめ。千寿の持つ米本来の旨味や酸味とともに味わうことで、芋煮の味噌の甘味やネギの出汁がさらに際立ちます。

伊賀牛【三重】

伊賀牛

伊賀牛は、伊賀市・名張市において肥育された黒毛和種の未経産の雌牛のこと。出荷頭数は年間約1,300頭でほとんどが地元で消費されるため、幻の牛とも言われています。伊賀牛の肉は、松阪牛などと比べると霜降りの量は少なめで、赤身と脂身のバランスがよい肉質です。口に入れた時に広がる柔らかくもあっさりとした甘味、そして芳醇な香りとコクが特徴です。

そんな伊賀牛を贅沢に使ったしぐれ煮は「久保田 紅寿」のお燗とともにいただきました。身が柔らかくてコクがある濃厚な伊賀牛の旨味を紅寿の包容力ある味わいがこれを受け止め、きれいに合わさりとろけるようなペアリングを楽しめます。

ちなみに、しぐれ煮自体が三重県桑名市の発祥で、元々は蛤を使ったものをしぐれ煮と言っていたそうです。それが、今では生姜入りの佃煮全般を指すようになり、牛肉のしぐれ煮も一般的になったようです。