半夏生とタコの関係~タコのパワーを摂り入れて夏を乗り切ろう!
2023.06.26

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半夏生とタコの関係~タコのパワーを摂り入れて夏を乗り切ろう!

西日本では夏が旬のタコ。半夏生である7月2日頃にタコを食べるのが関西では定番です。ではなぜ半夏生にタコを食べるのでしょうか?タコと半夏生の関係と、タコの美味しい食べ方を紹介します。

目次

  1. 半夏生(はんげしょう)とは?
    1. 半夏生にタコを食べる風習とは?
  2. タコの旬は?
  3. タコを美味しく食べよう!タコブツの簡単アレンジ
    1. 久保田 千寿 × タコとオレンジのマリネ
    2. 久保田 千寿 純米吟醸 × タコのマヨ炒め
  4. タコのパワーを摂り入れて夏を乗り切ろう

半夏生(はんげしょう)とは?

半夏生

日本には中国から伝わってきた二十四節気という考え方があります。太陽の動きを元に一年を24等分したもので、春分や夏至、秋分といったものが二十四節気。これとは別に雑節という暦日があり、気候風土や農習慣を踏まえて作られたもの。例えば八十八夜や土用などがあり、半夏生も雑節のひとつです。

半夏生と名付けられた由来は諸説ありますが、ドクダミ科のハンゲショウという葉の半分が白くなる様を半化粧とし、その時期を半夏生と言われるようになったのが有力説。では、半夏生がいつかというと、夏至から11日目。夏至の日は毎年変わるため半夏生の日も変動しますが、7月2日頃となります。

半夏生にタコを食べる風習とは?

半夏生

この時期は各地で田植えがあったり小麦が収穫されたりと農家にとっては繁忙期。田植えに関する言い伝えで「チュウ(夏至)は外せ、ハンゲ(半夏)は待つな」という昔からの戒めの言葉もあるほど、半夏生は農作業において重要な節目でした。その習慣が現在にも受け継がれているのです。

そのため、豊作祈願の食べ物を口にする風習が各地でみられます。例えば福井県大野市では、江戸時代に大野藩藩主が農作業の疲労回復として焼き鯖を奨励したと伝えられており、半夏生鯖として鯖の丸焼きを食べるのが定番。香川県では、収穫した小麦でうどんを打ち、農作業を手伝ってくれた方々に振る舞います。そして、関西地方に多く伝わっているのはタコを食べる風習。農業とタコとの関係はあまり無いように感じますが、タコの吸盤のように苗がしっかりと根付き稲がたくさん実るようにと願いが込められているのです。

タコの旬は?

半夏生 タコ

タコは世界中で約200種類いると言われていますが、食用としているのはわずか数種類。
冬が旬のミズダコは、名前の通り水分量が多く、とろけるような柔らかさと甘みを持っていて刺身にする事が多い品種です。手のひらサイズのイイダコは冬から春先が旬とされていて、特に卵を抱えたメスは人気。丸ごとふっくらと煮て食べるのが絶品です。

そして一番ポピュラーなのがマダコ。日本でタコと言えばマダコを指す事が多く、茹でられた状態のものをスーパーで見かける事が多いのではないでしょうか。関東から北では冬が旬とされていますが、関西では6~9月が旬。九州では真夏のタコを「盆ダコ」と珍重しており、瀬戸内海では「麦わらタコ」と呼んでいます。実はマダコには決まった産卵期が無いため地域によって大きく変わり、味や香りもそれぞれ違うのです。そのため、旬は各土地の食文化によって決まるといえます。
オスとメスを見分ける方法は吸盤。大きさが揃っているものがメスで、大小不揃いなのがオスです。オスは弾力がありメスは柔らかく繊細なため刺身で食べるにはメスの方がおすすめと言われています。しかし、メスも産卵時期には味が落ちるため、その時の新鮮なタコを手に入れましょう。

タコを美味しく食べよう!タコブツの簡単アレンジ

タコブツ 日本酒

居酒屋でお酒とタコブツは定番の組み合わせ。マダコは栄養も豊富で、ビタミンB12やビタミンE、亜鉛、たんぱく質、そして、肝機能を高めるタウリン、アセドアルデヒドを分解するナイアシンも含まれているため、農作業の疲れを癒すだけでなく、お酒のおつまみとしても優秀な食材なのです。

茹でたタコを買ってくれば、自宅でもあっという間に出来上がり。晩酌に是非取り入れたい一品です。お酒は「久保田 千寿」を。ドライな千寿は繊細なタコの味わいを邪魔せず甘さを引き立ててくれます。

久保田 千寿 × タコとオレンジのマリネ

タコブツ

タコブツが余ったり、アレンジをしたい時にはエスニックな味付けがおすすめです。柑橘の酸と「久保田 千寿」の軽快な酸がよく合い、お互いにスッキリとした組み合わせに。柑橘類は夏みかんや伊予柑などお好みのものでOK。夏に最適なビタミンたっぷりの一品です。

【材料(2人分)】 ※所要時間:約5分
・タコ(ぶつ切り):100g
・ニューサマーオレンジ(薄皮を取る):1個
・長ねぎ(みじん切り):10cm分
・サラダ油:大さじ1
*ナンプラー:小さじ1
*鶏ガラスープの素:少々
*ライムの絞り汁:小さじ2

【作り方】
① フライパンにサラダ油を熱し、長ねぎを炒める。
② *の材料を混ぜて、①を加える。
③ タコ、ニューサマーオレンジを②で和える。

久保田 千寿 純米吟醸 × タコのマヨ炒め

タコブツ アレンジ

茹でたばかりのタコは栗のような甘い香りがしますが、なかなか家庭では味わう事が出来ません。少し火を通すと似たような香りがふわりと出てくるので、さっと炒めてみましょう。じゃがいもを加えるとボリュームもアップしタコの美味しさを吸ってくれます。お酒は「久保田 千寿 純米吟醸」を。千寿 純米吟醸の上品な香りとタコの優しい甘さがぴったりです。

【材料(2人分)】 ※所要時間:約5分
・タコ(ぶつ切り):100g
・じゃがいも(一口大に切りレンジで2分):1個
・マヨネーズ:小さじ2
・おろしにんにく:少々
・塩:少々
・薄口しょうゆ:小さじ 1/2

【作り方】
① フライパンにマヨネーズとおろしにんにくを入れ、じゃがいもを炒め、塩をふる。
② タコを加えてさっと炒める。
③ 薄口しょうゆを加えて炒めて、完成。

タコのパワーを摂り入れて夏を乗り切ろう

梅雨が明けると一気に夏がやってきます。半夏生までに田植えを終わらせ、栄養を摂って夏を乗り切ろうとする昔からの工夫であり、その教えが風習となって今も語り継がれているのです。意味を知ると、納得する事が多いと感じます。行事食を取り入れ、季節を感じたり先人たちの暮らしに思いを馳せてみませんか。何よりタコは栄養満点、タコを食べて夏バテ知らずな身体を作りましょう。

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まゆみ

まゆみ

酒匠、料理研究家。 1日も欠かすことなく酒を呑み続ける、驚胃の持ち主。郷土料理を大事にし、添加物の無い食卓を心がけている。ブログ「スバラ式生活」は人気。著書に、うち飲みレシピ、スバラ式弁当がある。