ハイボールはウイスキーだけじゃない!新感覚の日本酒ハイボールを満喫しよう
2023.08.07

楽しむ

ハイボールはウイスキーだけじゃない!新感覚の日本酒ハイボールを満喫しよう

大人気のハイボール。バーだけでなく大衆酒場の定番でもあり、自宅でも毎日ハイボールという方がいるのではないでしょうか。ウイスキーを炭酸で割るのが一般的ですが、日本酒を使うハイボールもあるのです。日本酒好きはもちろんのこと、日本酒に苦手意識を持っている方にも是非試していただきたいカクテルです。

目次

  1. ハイボールとは?
  2. 美味しいハイボールの作り方
  3. 日本酒ハイボールの作り方
    1. 久保田ハイボール
  4. 日本酒ハイボールアレンジ
    1. 柑橘
    2. 果物
  5. とりあえずSAKEハイ!

ハイボールとは?

ハイボール

ハイボールはウイスキーのソーダ割りと思っている方も多いかもしれませんが、本来は、スピリッツやリキュールなどアルコール度数の高いお酒をノンアルコール飲料で割ったカクテルです。ウイスキーをソーダで割ったものは知られていますが、例えばラムをフルーツジュースで割ったものもハイボールというわけです。

ハイボールという名前の由来は諸説ありますが、有力説はスコットランドのゴルフ場での出来事。ウイスキーのソーダ割りを試していたところへ高々とボールが飛んできて、「ハイボール(高い球)だ!」と叫んだことからと言われています。

日本でのハイボールブームは1950~60年ほどに遡ります。もともとはアルコール度数の高いウイスキーを日本人でも飲みやすいようにしたことが始まり。その後、ウイスキー市場が縮小しハイボール人気も衰えていきますが、2000年代になって国産ウイスキー業界の積極的な働きもあり、再ブーム。若い世代は新しいドリンクに飛びつき、年配の方々には懐かしいお酒として受け入れられました。

美味しいハイボールの作り方

ハイボール

まずは、基本のウイスキーハイボール。丁寧に作れば、まるでバーで飲むような極上のハイボールも自分で作れます。

一番大事なことは、氷。コンビニで販売されているもので十分なので、家庭用冷蔵庫の製氷機ではなくロックアイスを使いましょう。霜が付いていないことも重要です。そして、大きすぎないサイズを選ぶことが最大のポイント。大きいもの2~3個より、小ぶりの氷を5個程度使ったハイボールは炭酸のキレが格段に違います。
グラスはできるだけ事前に冷やしておくことをおすすめします。出来ない場合は、氷を入れて混ぜながらグラスを冷やし、溶けた分の水分はしっかり切ります。
ウイスキーを入れ、炭酸は氷に当てないよう静かに注ぎます。比率は1:2が目安ですがアルコールが弱い方は1:3でも良いでしょう。炭酸とアルコールの比重の関係で自然に混ざり合っていきますが、ステアする場合はバースプーンなどで一度持ち上げる程度に。これで最上級のハイボールの出来上がりです。

日本酒ハイボールの作り方

日本酒 ハイボール

ハイボールはウイスキーだけではありません。日本酒でも作れます。氷を選別する、材料を冷やす、炭酸を抜かない、といった基本を守れば驚くほど美味しい日本酒ハイボールに仕上がります。ただ、ウイスキーに比べると日本酒のアルコール度数が低いので、1:1の割合がおすすめ。

日本酒は山廃仕込みの「久保田 碧寿」と、夏らしい軽快な「久保田 翠寿」の2種類を使用します。全くタイプの違ったお酒を使って日本酒ハイボールの飲み比べをしてみましょう。

久保田ハイボール

【材料】
・久保田 碧寿 または 久保田 翠寿
・炭酸水
・氷
※日本酒と炭酸水は同量用意

【作り方】
① 日本酒、炭酸水、グラスは冷蔵庫で冷やしておく。
② グラスに氷を入れ、日本酒の2/3の量を注ぐ。
③ 炭酸水を氷に当てないよう静かに注ぐ。
④ 残りの日本酒を静かに注ぐ。

ハイボール 作り方

最後に日本酒を注ぐのは、混ぜなくても良いという点とグラスを口に持ってきた時に日本酒の香りを感じられるから。グラスの上下に日本酒があることで程よく混ざり合い、飲みきるまで同じ味を楽しめます。

碧寿は乳酸の香りとコクがあるので味わい深いハイボールに。翠寿は生酒特有の青っぽさがで、すっきり軽快。アルコールの香りと刺激のあるアル添酒は、度数の低さをカバーしてくれるのでおすすめです。

日本酒ハイボールアレンジ

美味しい日本酒ハイボールを作れるようになったら、ちょい足しをしてワンランクアップのハイボールを作ってみませんか。

日本酒 ハイボール

おすすめは塩。おつまみ要らずの1杯完結の日本酒ハイボールです。グラス1/3程度の縁にレモン汁を薄く付け、そこに塩を付けます。あとは日本酒ハイボールの作り方と同じ。ミネラルを感じながら、少しなめながら、直接塩と一緒にハイボールを口に含むなどお好みで。塩味によってバランスが良くなり、どんなハイボールにも応用できます。

柑橘

日本酒 ハイボール

柑橘の香りと日本酒の相性はバッチリ。ハイボールにした場合は、ちょっと苦みのある柑橘もよく合います。
定番のレモンは安定の美味しさ、ライムはまろやかな酸で包み込み、すだちはキリリと引き締まり青っぽい香りがフレッシュさを際立たせます。碧寿ハイボールにはレモンを、翠寿ハイボールにはライムがおすすめ。

果物

日本酒 ハイボール

丁寧に造られた吟醸酒の香りは果物の香りにも似ているため、日本酒ハイボールに当然よく馴染みます。
碧寿ハイボールにはりんごをプラス。りんごの酸が加わることで複雑さが増し、すっきりとした甘さが全体をまとめます。
翠寿ハイボールにはパイナップルを。生酒の香りがマスキングされ、パイナップルの甘さと芳醇な香りがふくよかさを加え、翠寿のドライさでキレ味抜群のハイボールです。

とりあえずSAKEハイ!

選ぶ銘柄が変わればまた違った味わいになるハイボール。様々なタイプの日本酒で試し、自分好みを見つけてみてはいかがでしょうか。日本酒ハイボールは、発泡性の日本酒とは違い、口当たりがキリッとしているのが特徴。アルコール度数も低くなり、飲みやすく何杯でもいけちゃいます。
「とりあえずビール!」から「とりあえずSAKEハイ!」が定番となる日も近いかもしれません。

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まゆみ

まゆみ

酒匠、料理研究家。 1日も欠かすことなく酒を呑み続ける、驚胃の持ち主。郷土料理を大事にし、添加物の無い食卓を心がけている。ブログ「スバラ式生活」は人気。著書に、うち飲みレシピ、スバラ式弁当がある。