日本酒をもっと楽しむおつまみレシピ|トマトとチョリソーのココット焼き
料理家・高橋善郎さんが提案する、日本酒のおつまみにぴったりの一品をご紹介。 「久保田」と一緒に、ご自宅での上質なひとときをお楽しみください。
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日本酒は、飲み口がよくお料理との相性も抜群ですが、お米が原料のため、ご飯と同様にカロリーが高いというイメージを持たれる方が多いようです。しかし、それは間違い。他のお酒に比べても特にカロリーが高いわけではありません。太りにくい日本酒の上手な飲み方をご紹介します。
お酒にはさまざまな種類があります。日本酒を含め一般的なお酒の特徴と100mlに対するカロリーを紹介。日本酒が特別にカロリーが高いわけではないことがハッキリするでしょう。
製造方法で分類すると日本酒は「醸造酒」に分類されます。米・米麹・水を原料としており、酵母の力でアルコール発酵させたお酒です。日本酒は「精米歩合」の違いや「醸造アルコール」が含まれるかなどによって、8種類に分類されるお酒です。
大きく分類すると「普通酒(一般酒)」と「特定名称酒」に分けられ、カロリーにも幅があります。特に、にごり酒のようなお酒は糖質が多く含まれている分、一般的にはカロリーも高めになります。平均的な日本酒の100mlに対するカロリーは約100kcalです。実際に居酒屋などで飲む日本酒の量として換算してみると、お銚子1本を一合とすると180mlになり、カロリーとしては、約180kcalになります。
ビールは大麦をビール酵母によって発酵させたお酒です。ホップの香りの苦みが特徴。ビールの100mlに対するカロリーは約40kcalです。実際に飲むビールの量として換算してみると、缶ビール1本はだいたい350mlになり、カロリーは、約140kcalです。ビールはアルコール度数が低いこともあり、缶ビールなら2、3本平気で飲んでしまう人も多く、結果的にカロリー摂取の高いお酒になってしまいます。
焼酎は芋類や穀物類などを原料とした蒸留酒で、甲類と乙類でカロリーが違ってきます。甲類とは「連続式蒸留」で造られた焼酎で、一度に大量生産ができるので安価です。癖がないので「サワー」としてよく飲まれています。乙類とは、「単式蒸留」で造られた焼酎で、一次発酵、二次発酵と時間をかけて行うため、原料の香りや味わいを引き出します。「芋焼酎」「麦焼酎」など銘柄焼酎に多い製法です。
甲類で換算すると100mlで約200kcal、乙類で換算すると100mlで約150kcalとなります。
ウイスキーは「大麦」「小麦」「ライ麦」「トウモロコシ」などの穀物が原料のお酒です。穀物を発酵させるまではビールと同じ製法ですが、発酵後にアルコール度数を上げるために何度が蒸留を繰り返します。そして、蒸留酒を樽で熟成させます。ウイスキーのカロリーは100mlで約240kcal。ウイスキーをシングルで頼むと約30mlなので、100mlは3杯ほどが目安になります。また、蒸留酒なので糖質をふくみません。
日本酒は、ほかのお酒に比べても特別カロリーが高いというわけではありません。しかし、同じ日本酒を飲むにも太りにくい飲み方があります。太りにくい飲み方を知っておけば、日本酒を楽しみながら摂取カロリーを抑えられます。
世界的に見ても温めて飲むお酒は少ないですが、日本酒は、冷たくても温めてもおいしく飲めるお酒です。燗酒にはいくつかの種類があり、燗の温度によって香りや味わいに違いがでてきます。米や麹の良い香りがする「人肌燗」は35~40℃、香りが際立つ「ぬる燗」は40~45℃、引き締まった香りを感じる「上燗」は45~50℃前後、シャープな香りとキレのある辛口の「熱燗」は50~55℃など、それぞれ違った一面を見せてくれます。
太りにくい飲み方としておすすめなのが、温めて飲む、つまり燗で飲むことです。体が冷えてしまうと、人の体は自己防衛のために脂肪を貯めこもうとします。また、燗で飲むと血液の流れがよくなるため、代謝もよくなります。
どのようなお酒でも、飲みすぎればカロリーを多く摂取してしまいます。また、おつまみを食べれば、つい日本酒も飲みたくなります。そこに「和らぎ水(やわらぎみず)」を介入させれば、お酒の量を減らせます。「和らぎ水」とは日本酒と一緒に飲む水のこと。日本酒と一緒に水を飲むことで、アルコールの吸収がゆるやかになり悪酔いを防ぐと言われています。また、水で一呼吸置くことで飲みすぎを防ぐこともできます。
アルコールのカロリーは、脂質や糖質と比べて、優先的にエネルギーとして消費されると言われています。つまり、アルコールのカロリー自体は体内に蓄積されにくいのです。
だからといって油断は禁物です。アルコールには食欲増進作用もあるため、おつまみを食べすぎてしまうことも・・・。お酒だけではなく、一緒に食べるおつまみ選びも大切です。
おつまみの中には高カロリーで太りやすいものもあります。特に飲む前に空腹状態になっていると、ガッツリ食べたくなってしまい、結果太りやすくなってしまいます。逆に飲む前に小腹を満たせば、ゆっくりと飲むことができ、酔いのまわり方も遅くなります。
日本酒に合うおつまみの中には、一般的に低カロリーなものも多いです。できるだけカロリーが低めで、さらに糖質も抑えられたおつまみをチョイスすることで、日本酒を飲んでも太りにくくなります。
日本酒にぴったりで太りにくいおつまみといえば、やはり定番のお刺身、枝豆、冷ややっこ。お刺身は旬の魚を堪能でき、四季折々の風情を楽しめ日本酒にぴったりです。脂がのっている魚でも、魚の油は不飽和脂肪酸で太る油ではないので安心して食べられます。枝豆や冷ややっこは、大豆からできているので、糖質を体内でエネルギーに変換するために必要なビタミンB1が豊富に含まれます。居酒屋でも注文すればすぐに出てくるので、飲む前におなかの中に入れておけば、その後食べ過ぎずに済みます。
日本酒に合うおつまみといえば、焼き鳥も外せません。炭の火力で油を落としてくれるのでヘルシーです。しかし、もっとカロリーのことを考えるなら、「皮」は避け、味は塩味にするといいでしょう。
日本酒と他のお酒を比較しても、特別日本酒だけがカロリーが高いというわけではありません。飲み方やおつまみのチョイスを工夫するだけで、太ることを気にせずに日本酒を楽しめます。ほかのお酒にも共通することなので、自分のお酒の飲み方やおつまみチョイスを工夫してみましょう。