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酒造り歳時記「呑切り(のみきり)」
2020.07.28

特集

酒造り歳時記「呑切り(のみきり)」

「呑切り(のみきり)」とは酒蔵の伝統行事のひとつです。毎年夏になると、日本酒を貯蔵しているタンクの呑み口を1本1本開栓し、着色はないか、香りや味の熟成度合の品質検査を行うことです。

呑み口を切る

呑み口を切る

貯蔵タンクの栓を「呑み口」と呼んでおり、原酒を抜き出すために吞み口を「切る」ことから「呑切り」と呼んでいます。さらに、その年に初めて行う呑切りを「初呑切り(はつのみきり)」と言います。今期全体の酒質の把握、味わいや出荷時期の調整等、品質管理において重要な行事です。

呑切りをする杜氏

呑切りをする杜氏

朝日酒造では、7月28日に初呑切りを行いました。昨年8月20日から始まった今期の酒造りで仕込んだ、約200本のタンクの呑み口を開栓。その役目は例年杜氏が担い、今年も朝日蔵の山賀杜氏と、松籟蔵の大橋杜氏の2人で、すべてのタンクの呑み口を切りました。手間暇かけて入念に育ててきた〝我が子〟に出会える、緊張と喜びの一瞬です。

切り鼻

切り鼻

さらに初呑切りの時には、片口という容器で原酒の香りを吟味する「切り鼻」も行います。厳かな雰囲気の中、蔵人だけではなく、社長や役職者も、ひとつひとつの原酒をゆっくりと吟味します。杜氏と蔵人は、緊張の面持ちで彼らの表情を見つめていました。

貯蔵原酒100本のきき酒会

貯蔵原酒100本のきき酒会

朝日酒造では、原酒のきき酒を皆様にも体験していただきたい!との想いから、「貯蔵原酒100本のきき酒会」というイベントを毎年夏に開催していました。しかし今年は、新型コロナウイルス感染症の影響により、開催を中止することにいたしました。

「貯蔵原酒100本のきき酒会」は単に原酒100本のきき酒ができるだけでなく、会場にいる社員と話ができ、酒造りへの想いや日本酒に関する疑問を聞けることも醍醐味のひとつです。今は直接皆様にお会いすることが難しい時期ですが、その分オンライン上で、新しいかたちで皆様と交流できるよう挑戦していきますので、楽しみにしていてください!